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長野で紛失のサッカーボール 佐渡島で発見

2019年12月5日 19:25
長野で紛失のサッカーボール 佐渡島で発見

見つかったのは、およそ200キロ離れた場所だった。長野県の中学校で使われていたサッカーボールが、ある理由で、新潟県の佐渡島で見つかった。その後、2か所を結ぶ交流も生まれている。

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長野県上田市の中学校。そのサッカーボールは、全校生徒の目につく校内の廊下に飾られていた。

少し汚れて見えるボール。一度は紛失したが、はるか遠く離れた新潟県の佐渡島で拾われ、再び学校に戻ってきた。

依田窪南部中学校サッカー部・曲尾大和部長「長野から遠い佐渡島から届いたということで、とても驚きました」

佐渡島で、ボールを拾った逸見登さんに話を聞いた。

ボールを拾った逸見登さん「このことは、残り少ない人生かもしれませんが、生涯大切にしていきたいなというふうに考えております」

奇跡のような出来事でつながった逸見さんとサッカー部員たち。ボールが結んだ絆があった。

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部員は全部で15人のサッカー部。ボールを紛失したのは、シュート練習の時だった。

依田窪南部中学校サッカー部・荻原康生くん「奥のゴールでシュート練習をしていたんですけど、その奥にある川に落ちてしまい」

ゴールを飛び越え、すぐ裏に流れている川の、ヤブの中に落ちたというボール。夏の間はマムシが出るため、冬の時期にまとめて捜すことにしていたという。

しかし、予期せぬ出来事が起きた。

それは今年10月、長野県に大きな被害をもたらした台風19号。この時にボールが濁流にのまれて流れたとみられている。

ボールは、中学校のすぐそばを流れている川から、氾濫した千曲川へ。長野県を抜け、新潟県を通ったと考えられている。そして、日本海に流れ出ると、およそ200キロ離れた佐渡島の海岸に漂着した。

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ボールを見つけた時の状況について、逸見さんに聞いた。

逸見登さん「ふと下を見ましたら、(ボールが)草の陰で落ちていたんです。この辺ですね。この下の方に落ちていました。学校の生徒さんは困っているだろうなと思いまして」

家に持ち帰ると、持ち主を探した逸見さん。電話で連絡を取り、宅配便で長野県の中学校へボールを届けたという。

そして、先月12日、サッカーボールを受け取った部員たち。逸見さんへお礼の手紙を書いていた。

ボールを拾った逸見登さん「『これからはしっかりボールの管理をいたします。サッカーも頑張ります』と書いてくださって。本当にこれ、私の宝ものになりました」

一方、部員たちは、モノを大切にすること以外にも学んだことがあった。

依田窪南部中学校サッカー部・曲尾大和部長「新潟の人と関われたり、いろいろなことを考えることができて、いい体験だったと思います。長野という遠くの場所を調べて送っていただいて、とても感謝しています」

それは、人の温かさと、人と人とのつながりの大切さ。学校は、逸見さんに遊びにきてほしいと話している。

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