NYタイムズ「2025年に行くべき52か所」に富山市 「混雑避けながら文化的感動とグルメ味わえる」
ニューヨークタイムズが「2025年行くべき52か所」を発表。日本から大阪とともに富山が選ばれました。
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世界中の旅行トレンドを左右するともいわれる、ニューヨークタイムズが選ぶ「2025年に行くべき52か所」。今年は日本からは2つの街が選出されました。
ひとつは大阪市です。今年「大阪・関西万博」の開催を控え、世界から注目される中、ニューヨークタイムズが目をつけたのは「進歩的な都市の新たな緑地を楽しむ」。
「新たな緑地」とは、2024年に大阪駅前に誕生した複合商業施設などが入る「グラングリーン大阪」のことです。大都市の中に広大な緑を共存させたことは「画期的なプロジェクト」だと評価し、行くべき旅先の中で38番目に大阪市を取り上げています。
そしてもう一つ、選ばれたのは富山市です。
雄大にそびえ立つ立山連峰がシンボル。美しい自然とともに歴史を紡いできた、人口約40万人が暮らす富山市。今年行くべき場所、30番目に取り上げられました。
富山市民に感想を聞くと…
富山市民(60代)
「すごーい! やっといいところがわかっていただけたのかなと、うれしくなる。ラーメン、ますの寿し、ホタルイカ、海鮮なんかもばっちり」
富山市民(70代)
「あらまぁ、すげぇね! 昔と違っていろいろ出てきた。昔はなんもなかった」
──やっぱりいいところ?
富山市民(70代)
「住んでていいところ」
──どういうところが?
富山市民(70代)
「カネかからん」
富山市の魅力を聞くと…
富山市民(40代)
「富山市の魅力ですか……。魅力的という感じのところはあまり思いつかないんですけど」
──観光名所とかは?
富山市民(40代)
「市内ですよね、市内ですよね? あんまり何も思いつかない。ごめんなさい、何も出てこない」
別の人に聞いてみると…
富山市民(50代)
「(富山市は)田舎過ぎず、ほどよい感じがよくて、混雑していないところもすごく(いい)」
そう、それです。ニューヨークタイムズも「混雑を避けながら、文化的な感動とグルメを味わえる」と評価。
記事で取り上げたのは、建築家の隈研吾氏が設計を手がけた「富山市ガラス美術館」や、富山の絶品グルメを味わえる店など、混雑を避けて楽しめるスポットです。
名指しされたお店の一つが、レトロな店内を鉄道模型が走る、地元の名喫茶店「珈琲駅ブルートレイン」です。
掲載されることは知らなかったようで…
ブルートレイン 中村晴子さん
「アメリカのNYタイムズなんて読んだこともないから、びっくりしますよね」
──どういう理由で紹介されたと思う?
ブルートレイン 中村晴子さん
「電車じゃないですか。電車は自作なんですよ。一から作った。(掲載は)やっぱりうれしい。全世界に広まるなんて考えもしなかった。ある意味、夢みたいかもしれないね」
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ニューヨークタイムズが富山市を取り上げた理由はもう一つ、「能登半島地震の復興の一環で観光客を集めている」ということです。能登半島の玄関口として観光客を集め、能登半島地震の復興を支援していると評価。市長も期待を寄せています。
富山市 藤井裕久市長
「これを機会にぜひ世界から、能登を訪れていただいて、北陸を訪れていただいて、全員で能登の復興に向かって行ければ、この選定も大いに意味がある」
市内の飲食店からも…
四十萬亭 四十万昇亭主
「やっぱり富山・氷見市や石川県(の飲食店)、盛り上がってくれればなおいいですけどね、富山市も」
日本の富山から、世界のTOYAMAへ。復興の後押しにも期待です。