すすきの殺人 娘から「首を拾ったと言われた」、「毎日奴隷ではない」…父親が法廷で証言
親子3人が逮捕された北海道すすきののホテル殺人事件で母親の裁判に父親が出廷しました。事件当時、娘から「首を拾ったと言われた」などと語りました。
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去年7月、札幌すすきのにあるホテルの客室から頭部のない男性の遺体が見つかり、田村瑠奈被告と両親の3人が逮捕・起訴された事件。
死体遺棄ほう助などの罪に問われている母親、浩子被告の6回目の裁判で20日、初めて検察側が父親・修被告の証人尋問を行いました。
まず行われたのは、瑠奈被告が自宅に首を持ち帰ったことに対しての尋問でした。
修被告
「(瑠奈被告が首を持ってきた時)家に帰って来た時に (瑠奈被告から)首を拾ったと言われた。唐突に言われ『え?』っていう感じで何を言っているのか分からなかった」
検察
「誰の(首)だと思った?」
修被告
「その時点で思うのは、被害者のなのかもしれない。ただ半信半疑だったと思う」
検察
「(瑠奈被告が首を持って帰ってきた時)浩子被告を起こしてでも相談は?」
修被告
「特にしていません」
検察
「浩子被告とラインや電話はしたのか?」
修被告
「どのタイミングでしたかは、記憶は定かではない」
検察
「やりとりした記憶は?」
修被告
「(証拠が)あるというのであればしたんでしょうね」
また、これまでの裁判で争点になっていたのは両親と瑠奈被告との関係性についてです。
奴隷誓約書(瑠奈被告が浩子被告に書かせたもの)
「私は奴隷です」
浩子被告が“奴隷誓約書”を書かされていたことや…
修被告(証言)
「(瑠奈被告とは)父としてではなく『シンシア』と『ドライバー』という関係」
修被告が瑠奈被告を「シンシア」と呼び自身は「ドライバー」と呼ばれていたことなどを証言し、いびつな親子関係が明らかになっていましたが、20日の裁判では…
修被告
「毎日、朝から晩まで奴隷になっていたわけではない」
瑠奈被告からの“支配”について否定しました。
さらに瑠奈被告が首を持ち帰る前日の修被告のスマホの検索履歴についても質問が…
検察
「7月1日20時15分ごろ『殺人 時効』と検索しているが、これは修被告か?」
修被告
「検索した覚えはない」
検察
「ということは、瑠奈被告が検索したことになるのか?」
修被告
「消去法的にそうなる」
検察
「スマホを貸した記憶は?」
修被告
「いつ貸したかは覚えていない」
「分からない」「覚えていない」などとあいまいな答えを繰り返した修被告。その様子を浩子被告は静かに見つめていました。
佳境に入りつつある浩子被告の裁判。次回7回目の裁判は来月12日を予定しています。
(11月20日放送『news zero』より)