感染拡大「お盆休み帰省」どうなる?
8月に入りお盆休みも近づく中、どう行動するべきか考えていきます。
■感染者数と年代別の内訳
8月1日、東京都で新たに確認された感染者は472人と過去最多を更新しました。衝撃の数字でしたが、理由について東京都は、4連休で行動範囲が広がり、それが反映されたとしています。
東京の新規感染者数は、2日は292人、3日は258人です。2日も含め、それ以前から感染経路が分からない人が全体の半分以上を占めています。
3日の新規感染者を年代別で見ると、20~30代が多く、全体の約65%を占めています。40~50代は合わせて53人で、全体の約20%になっています。
■家庭内での感染3割
続いて、感染経路で見てみます。8月1日と2日に、最も多かったのは家庭内での感染でした。
1日は50人、2日は30人だったのですが、感染経路が判明している中で、家庭内での感染が3割を占めています。2日の例ですが、5人家族2組と4人家族2組、合わせて4組は家族全員が感染していました。
東京都は改めて「家族に具合の悪い人がいる場合は、家庭内でもマスクをしたり換気をしっかり行うなど、感染予防に気をつけてほしい」と話しています。最近暑くなってきましたが、エアコンを付けると閉め切ってしまいますので、換気を意識的にする必要があります。
■東京 3日から時短営業を要請
これまでと同じく会食による感染も多かったです。1日は22人、2日は16人いました。
こうして会食での感染が多いことから、東京都では3日から、お酒を提供する飲食店やカラオケ店の営業時間を午前5時から午後10時までに短縮するよう要請しています。
■感染者数 過去最多の要因は
1日は472人と過去最多でしたが、4連休に遊びに出かけて感染した例が多かったのが要因です。
事例をあげると、友人との旅行や飲み会のほか、バーベキューやキャンプで感染した例がありました。バーベキューやキャンプが悪いわけではなく、オープンスペースでも、向かい合ってマスクをとった状態で飛沫が飛ぶくらいの距離で一定時間話をすると、感染する可能性があるということです。
2日の全国の新規感染者は1334人。5日連続で1000人を超えました。埼玉、三重、長崎、宮崎は2日、過去最多となりました。そのほか愛知県で160人、大阪では194人と感染拡大が続いています。
■お盆帰省で注意呼びかけ
このように全国で感染者が増え続ける中でお盆休みを迎えますが、自治体の首長が危機感をあらわにしています。
山口県の村岡知事は「帰省すべきか、感染状況を踏まえて家族や友人とよく相談して、慎重に検討してほしい」
愛媛県の中村知事は「感染拡大地域からの帰省は控えて、電話やオンラインを活用して」と呼びかけています。
一方で、東京のように感染者が多い地域から県外へ行くパターンもあるのですが、愛知県の大村知事は3日、会見で以下のように話しました。
「今は不要不急の東京等への移動の自粛をお願いしておりますが、お盆休み前にそうした不要不急の行動・移動自粛を何らかの形でお願いしていくことになろうかと思います」
今の感染状況では自粛の範囲を拡大していかなければならないという話でした。
お盆の過ごし方について西村経済再生担当大臣は、2日の会見で以下のように述べました。
「感染予防をしたうえでの家族旅行はやってもらっていいが、実家に帰るとなると高齢者がいるケースがある。そこは慎重に考えないといけない」
行くなとは言っていませんが、踏みとどまって考えてくださいということです。注意点や対策について、今週中にも政府の分科会を開いて専門家の意見を聞くということです。これはあくまでも制限するということではなく、注意事項について聞くといいます。
ただ、GoToトラベルキャンペーンが継続しています。そんな中、お盆休みの移動をどうとらえたらいいのか、3日、菅官房長官は以下のように述べました。
「地域に密着して、地域を支えてくださっている全国約900万人の旅行関係者に、現実的には瀕死の状態のなかで、そうした人の生活を守っていくのも政治にとって極めて大事なことだと思う。拡大を防止すると同時に、今後社会経済も進めていく」
お盆休みはもうすぐですので、政府はガイドラインがあるなら早めに周知してほしいです。そして1人1人が自主的に感染対策を考えて行動することが大切です。
(2020年8月3日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)