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【気象解説】今後の雨の見通し 関東の梅雨入りはいつ?

2024年6月18日 18:11
【気象解説】今後の雨の見通し 関東の梅雨入りはいつ?

今後の雨の見通しや、遅れている関東甲信の梅雨入りについて、気象予報士の木原実さんが解説します。

17日から18日にかけて、梅雨前線が本州の南岸まで北上し、西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨となりました。午後5時時点では、すでに西日本では雨はやんでいますが、静岡や関東南部沿岸部では活発な雨雲が通過中で、午後2時すぎには静岡県の湯ヶ島で1時間に64.5ミリの非常に激しい雨も観測されました。午後5時の時点で、静岡や神奈川、伊豆諸島には土砂災害警戒情報が出されていますので、引き続き厳重な警戒が必要です。

■雨のピークは何時ごろになりそう?

この後、雨雲は次第に東に抜けていく予想ですが、都心も夜9時ごろにかけては、雨の降り方に注意してください。日付が変わる頃になると南房総の雨も、ほぼやんでくる見込みです。

そしてこの前線の北上は一時的なもので、19日はまた全国的に晴れる所が多くなりそうです。全国の週間予報をみると、19日は九州から東北で晴れマーク。20日も大阪から仙台では晴れる予報となっています。しかし21日からは再び梅雨前線が北上し、西日本から雨が降り出します。東京でも22日から雨が続く予報となっていて、おそらくこの辺りで関東甲信も梅雨入りの発表があるのではないかとみています。

■梅雨入りが遅い年は梅雨明けも遅くなるの?

実は、過去の記録をみるとそういうわけでもないんです。関東甲信で梅雨入りの遅かった年を見てみると、平年であれば42日間の梅雨日数に対して、梅雨入りが遅くなった年は梅雨日数がやや少なくなる傾向にあります。ただし、梅雨の時期の降水量は、平年と大きく変わらない年や、やや多い年もみられます。

■つまり短い期間でたくさんの雨が降る?

その可能性があるんです。気象庁の3か月予報による「7月の降水量の予想」によると、西日本から関東にかけて、降水量が「平年並みか多い」予想となっています。7月下旬は平年通り晴れる日が多い見通しになっていますので、やはり短い梅雨の間に多くの雨が降る、いわば「短期集中型の梅雨」になる可能性があります。

関東甲信でも梅雨入りが近づいています。晴れる19日から20日のうちに、側溝や雨どいの点検をするなど、雨の時期への備えをお願いします。