“交通事故遺族の支援考える”シンポジウム、遺族が実体験語る 警察庁“支援に理解を”
子どもの頃に交通事故で家族を亡くした人の支援についてのシンポジウムが神奈川県横浜市で開かれ、遺族が思いを語りました。
水木紗穂さん(30)は9歳の時、自宅近くの交差点を自転車で横断していた5歳上の姉がトラックにはねられ、亡くなりました。
事故の後、両親は裁判の準備に、かかりきりになったといいます。
水木紗穂さん「周りから『紗穂も頑張って家族を支えてあげな』と言われるのが、つらかった。支えるって何をどうすればいいの? 裁判で小学生の私も意見陳述をした。亡くなった姉のために、私の感情がないがしろにされ、いいように使われているんじゃないか」
大学に進学した後、同じような境遇の人と体験を共有する場に出会ったという水木さん。
水木紗穂さん「私の気持ちをくんで、両親に伝えてくれるような団体・存在があれば、違ったかな」
吉田陽向さん(23)は1歳の時に交通事故で父親を亡くしました。父親に関する記憶はあまりないものの、友人に境遇を打ち明けることは避けてきたといい、話を聞いてくれる場などの支援があることをもっと広く周知してほしいと訴えました。
警察庁は、こうしたイベントなどを通じて、交通事故の遺族の支援に理解を深める活動を続けたいとしています。