“オリーブネギ”で食品ロスを減らす 香川
香川県では特産のあるものを使って食品ロスを減らそうという取り組みが始まっています。
東かがわ市の畑でネギの収穫を行う有馬康高さん。香川県の新型コロナ関連の補助金などを活用し、去年12月から「カットネギ」の生産をスタートさせました。
カットされたネギは次亜塩素酸水で洗った後、通常は水で洗浄しますが…
有馬さん「ただの水ではなくて、オリーブの葉のエキスが入った水で洗浄しています。非常に抗酸化作用の強い成分が含まれていますので、ネギをより長く新鮮に保つことができます」
専門機関で行った実験のデータです。水で洗ったカットネギとオリーブの葉の成分を含む水で洗ったものを4度で5日間保存。水で洗ったものは、菌の数が100倍近くに増えていますが、オリーブの葉の成分を含む水で洗ったカットネギは、菌の増殖が半分程度に抑えられています。
有馬さん「野菜は基本、鮮度が命ですので。おいしくより長く食べていただける。食品ロスをちょっとでも減らせる効果があればうれしいなと思います」
香川県内に5つの店舗を展開する飲食店。従業員の負担軽減のため、かつてカットネギを使っていた時期もあるそうですが、痛みが早かったことから、手切りのネギを使用していました。今回の実験の結果を受け、海鮮丼や手巻きずしなど、およそ20種類の料理に有馬さんのカットネギを使うことを決めました。
ここも 空港通り店・松本浩二店長「今までのカットネギだと、1日、2日たつとネギの風味が損なわれて、あまりおいしくないということだったんですけど。1日、2日たっても品質が保たれておいしいネギが召し上がっていただけるのではないかと」
食品ロスだけでなく、材料費や作業の手間をカットする効果も期待できます。先月27日、高松市内の食品卸売業者に向かった有馬さん。ついに、有馬さんが手がけたカットネギが初めて納品されました。
有馬さん「ホッとしたのが正直な気持ちです。香川県には、オリーブを使ったネギがあるということを全国的に認知していただけるような商品になったらと思います」