きょうは何する?図書館が提案「在宅遊び」
新型コロナウイルス拡大の影響で外出自粛が求められる中、東京・江戸川区にある篠崎子ども図書館は、在宅で簡単にできる遊びをまとめた冊子を作成しました。職員のみなさんのアイデアや思いが込められていて、担当者は「この冊子をきっかけに楽しい毎日を過ごしてほしい」と話しています。
■子どもの在宅遊び50選…冊子に
江戸川区立篠崎子ども図書館は、在宅で簡単にできる遊びをまとめた冊子を今年5月に作成しました。タイトルは『あしたのためにきょうやりたい50のこと#きょうはなにをしようかな?の1ねん』。幼児から小学校高学年向けの、身の回りのものを使った工作や遊びの方法がまとめられています。
過去2回の宣言下に同館のツイッターで発信したおよそ120のつぶやきの中から50を選び、冊子にまとめたもので、職員が描いた挿絵も添えられ、“詩集”のような見た目となっています。
■子どもの頃の記憶をヒントに
紹介されている様々な遊びは、実はすべて図書館職員のアイデアから提案されたものです。館長の波多野吾紅さんからは、子どもの頃の楽しかった思い出の中から、「新聞紙のファッションショー」を提案。新聞紙を使ってブラウスなどを作ろうという内容で、実際に子どもたちがこの遊びで楽しんでくれたといいます。
同館チーフの藤原晶子さんが提案したのは、「ダンボールでおうちを作ろう」。これは、藤原さんが兄と一緒にやっていた遊びだといいます。他にも、職員それぞれの自身の子どもの頃の記憶などをヒントに考えたおうち遊びが紹介されています。
■あえて詳しく書かない遊び方…子どもの「空想力」を大切に
企画を提案したのは藤原さん。昨年4月の緊急事態宣言時に、外出自粛などにより自宅で不自由を強いられている子どもたちのために図書館でなにかできないかという思いからうまれたといいます。遊びを紹介するだけではなく、内容の文章の表現にも工夫を。藤原さんは、職員のみなさんには遊び方をあえて詳しく書かないようお願いしていたといいます。それは、余地を残すことで空想、想像する力につなげてほしいという思いから。紹介されている遊びはきっかけととらえてもらい、子どもも保護者も、それぞれの家庭の身の回りにあるものから想像を膨らまして遊んでもらえたらと話しています。
冊子は同館で無料配布していますが、遠方に住む方からも送ってほしいとの連絡が10件ほどあったそうです。藤原さんは、「この冊子をきっかけに楽しい毎日を過ごしてほしい」と話しています。