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東京湾にナゾの大量の油 ガソリンなどの燃料油か

2023年3月17日 19:05
東京湾にナゾの大量の油 ガソリンなどの燃料油か

17日午前、東京湾に大量の油が浮かんでいました。

散歩中の人
「あ、本当だ、本当だ。何の油でしょうかね。どんどん広がっていくのかしらね。そこが怖いですよね」

異変が起きたのは17日午前8時ごろ。「海面に油が浮いている」との通報がありました。東京消防庁などによりますと、油が出現したのは江東区・有明にある東京ビッグサイト近くの海面。長さ、幅ともに2キロにわたって浮かんでいたといいます。さらに、ここだけではなく、およそ4キロ離れた羽田空港近くの海面でも、油が浮かんでいるのが確認されたといいます。

通報を受け、東京消防庁や海上保安庁が出動。正午ごろ私たちも現場へ行ってみると、油が浮いて明らかに海面の色が変わっているのがわかりました。

散歩中の人
「汚いよね。青かったり赤かったりしてるね」
「まず原因ですよね。影響のない油だったらいいんだけど」

周辺では、船舶に異常が発生したなどの情報もなかったといいます。専門家にこの油の正体を聞いてみました。

東海大学海洋学部 山田吉彦 教授
「おそらく小型船、プレジャーボートのような小型船から(燃料油が)漏れたのではないかと考えられます。燃料としてはガソリンなど」

専門家は浮かんでいる油の質や広がり方などから、ガソリンなどの燃料油ではないかと指摘。その場合、浮かんでいる量などから考えると、人体や魚への影響は少ないといいます。さらに注目したのは、消防などが行った放水についてです。

東海大学海洋学部 山田吉彦 教授
「ちょっと離れたところから放水することによって、油をさらに薄く広げて、蒸発のスピードを速くするという方法がとられた」

ガソリンだった場合、蒸発しやすい性質のため、2~3日後には、海から消えるのではないかと指摘しました。海上保安庁によりますと油は現在、すでに見えなくなるほど薄くなっているといいます。今後、流出した原因を調べる予定です。