厳しい残暑続き困惑の声も 秋の味覚にも影響が…
11日も各地で真夏のような暑さとなる一方、天気が急変し、激しい雨となっているところもあります。暑さで秋の味覚にも影響が出ていて、農園ではワケあり品でも食べてもらえるよう、販売方法を模索していました。
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記者(群馬・川場村 11日午後4時過ぎ)
「急に雨がふってきました。地面を打ち付けてます」
記者(栃木・那須塩原市 11日午後4時過ぎ)
「道路が一部冠水してしまっています」
11日も天気が急変し、一部で激しい雷雨となっている関東地方。ただ、日中は厳しい暑さに。9月も中旬、季節は秋のはずですが、東京・あきる野市のプール、東京サマーランドでは夏を思わせる光景が。
来園者
「ぜんぜんまだ暑い。プール気持ちいいです」
来園者
「9月いっぱいくらいは(プール)いけるんじゃないですか」
このプールによると、今年の9月は例年より入場者が多いといいます。
まだまだ夏は終わっていないようで、東京都心では、猛暑日目前の34.2℃を記録。あまりの暑さに浅草気分を満喫していた高校生は…
高校生
「やばいです」
「扇風機ないと無理。ほんとに」
35.5℃と猛暑日となったのは、この夏も厳しい暑さとなった群馬県前橋市です。
前橋市民
「すごい暑くて、きょうはちょっと異常です。異常、異常」
──前橋の方は暑さに強いのかと?
前橋市民
「強いわけだけど、この暑さは異常」
その異常な暑さに、スカーフで対策をする人も…
スカーフで対策をする人
「ちょっと9月とは思えないですね。体感だと7月8月って感じ」
栃木県日光市では、本来、涼しくなり始める頃ですが、駅前の店では、冷たいお茶をサービスするほどの暑さに。
店員
「よかったら冷たい麦茶もサービス。ぜひご利用ください」
東京からの観光客
「ありがたいです。暑いから。羽織り物たくさんもってきたんですけど、全部脱ぎました、娘も」
店員
「冷たい麦茶好評なので、みなさんよく飲むので減りはすごい早い」
そして店員の対策は…
店員
「扇風機がたくさん置いてあります」
2台の扇風機で対策をしていました。
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11日は九州から東北の150地点以上で猛暑日を記録しました。福岡県の太宰府では、今年53日目となる猛暑日となり、全国の最多記録をこの日も更新しました。
異常な暑さの影響は秋の味覚にも…
橋本園 橋本保代表
「これです。これ、焼けちゃってるんです」
鳥取市の梨農園では、表面が黒ずみ傷んでしまった梨が。味は申し分ないということですが、別の品種でも一部の梨が日に焼けすぎて変色してしまったといいます。
橋本園 橋本保代表
「まだ夏ですもんね。9月中旬にもなるのにね。これはちょっと異常」
こうした食材を救おうと、東京スカイツリーで11日から行われているのが夏祭りの縁日のようなイベント「ふるさとおー縁日」です。(11日~13日)
焼き芋にアイスをトッピングしたひんやりスイーツ(訳あり焼き芋onアイス500円)や、長野県のフルーツ農園が用意したのは高級品種のシャインマスカットなど3つの味を楽しめるブドウ(バラバラくん3色セット400円)です。
実はこのブドウも…
信州うちやま農園 内山俊政代表
「訳あり品ってことで持ってきました。夏暑すぎると夜も暑い。そうすると寒暖差で例えば赤ブドウが色つくんですけど、寒い時間がないと、ちょっと色も全然上がってこない」
この夏の記録的な猛暑などの影響で色がしっかりつかなかったなどして、商品としては出荷できなくなってしまったというブドウ。味にはほとんど影響はないということですが、農園では今年、1トン以上廃棄するほど影響を受けたといいます。
信州うちやま農園 内山俊政代表
「(訳ありでも)まずはみなさんの目に1回触れてもらって、食べておいしければ、これがそのメジャーになっていけば」
訳ありのものでも食べてもらえるよう、新たな販売方法を模索するということです。
この季節外れの異常な暑さ、関東地方では来週にかけても続く予想です。また、10日に発生した台風13号の影響で、3連休にかけて大気が不安定な状態が続くため、急な雨や雷などにも注意が必要です。