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【気象解説】“真冬の寒さ”いつまで 3連休に東京で雪?

2024年2月21日 20:21
【気象解説】“真冬の寒さ”いつまで 3連休に東京で雪?

20日(火)の関東は2月としては記録的な暖かさになりましたが、一転して21日(水)は真冬のような寒さで、寒暖の差が非常に大きくなっています。寒さの原因や今後の気温の傾向など、気象予報士の木原実さんに聞きました。

■初夏の陽気から一気に真冬に

21日(水)の東京都心は午前中から雨が降り、20日(火)は日差しが暑く感じられた渋谷も、今は冷たい雨が降っています。一日で季節が変わってしまったかのような激しい気温の変化を、東京都心の気温で振り返ります。

20日(火)は朝から気温が高く、最低気温は12.8℃と「5月上旬並み」。日中はそこから気温がぐんぐん上がり、正午で22℃、午後3時で22.6℃と、湿度も高かったためムシムシと感じられるような、2月とは思えない空気になりました。(※最高気温23.7℃)

ところが21日(水)は、朝の気温は9.8℃と冷え込みは強くありませんでしたが、日中も気温が上がらず、正午で8℃、午後3時で7.8℃と、10℃を下回りました。

関東各地の午後1時の気温を見ると、広い範囲で10℃を下回っていて、20日(火)の同じ時間との気温差は-12℃から-15℃と寒暖差が非常に大きくなっています。初夏の陽気からなぜ一気に寒くなったのか。原因は「北東風」です。

■冷たい北東風で昼間も気温上がらず

20日(火)は関東付近を寒冷前線が通過しました。寒冷前線が通過したということは、これから冷たい空気が流れ込んでくるわけですが、すぐに空気が入れ替わるわけではありません。関東など太平洋側の上空には9℃以上という、晴れれば夏日になってもおかしくない暖かな空気が残っていて、そこに日差しも出たため、記録的な暖かさになりました。

ところが21日(水)は、前線は関東の南にさらに南下。上空の空気も入れ替わり、さらに関東には北東からの冷たい風が吹き込みました。朝から分厚い雨雲も広がって日差しもなかったため、日中も気温が上がらず、このような寒さになりました。

■連休明けにかけ“寒さと冷たい雨”続く

そしてこの寒さはしばらく続きそうです。この先の東京の気温を見ると、3連休初日の金曜日も8℃など、連休明けにかけて真冬並みの寒さと冷たい雨が続く予想となっています。しばらく暖かな日が続いていた中での急激な気温の変化となっていますので、寒暖差による体調の変化には十分にお気を付けください。