×

マッチングアプリきっかけのSNS型投資・ロマンス詐欺では「Pairs」が最多 警察庁が初の指摘 運営会社「違法行為許さず」

2025年2月6日 10:04
マッチングアプリきっかけのSNS型投資・ロマンス詐欺では「Pairs」が最多 警察庁が初の指摘 運営会社「違法行為許さず」

2024年、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害が急増し、警察庁はSNS型投資・ロマンス詐欺にマッチングアプリが使われるケースでは、特に「Pairs」経由の被害が多くなっていると指摘しました。特定のマッチングアプリについてこうした指摘を行うのは初めてのことです。

警察庁によりますと2024年のSNS型投資詐欺の被害額は約871億円で前年比約3.1倍に、ロマンス詐欺の被害額は約397億円で前年比約2.2倍に急増しました。ロマンス詐欺ではマッチングアプリがきっかけとなるケースが多く、たとえばアプリで知り合った女性に恋愛感情を抱いたところで、「恋人になって一緒に暮らすためのお金を稼ぎたい」などとしてFX投資を勧められ、指定する口座に現金を振り込んでしまった事例などがあります。警察庁はマッチングアプリ内でのやりとりで完結せず非常に早い段階でLINEに誘導される場合が多いとして注意喚起しています。

またマッチングアプリが利用されたSNS型投資・ロマンス詐欺のうち特に「Pairs」がきっかけになるケースが約36パーセントを占め、突出して多くなっているということです。捜査幹部は、「ユーザー数が他のアプリに比べて多いうえ、米企業の傘下で国内外問わず知名度が高いことが犯罪グループに狙われる一因だとみられるが、突出して多いことの説明はつかない」としています。

一方、「Pairs」を運営する株式会社エウレカは、日本テレビの取材に「詐欺犯が真剣な出会いを求める 人々の感情につけ込み、犯罪に巻きこんでいる現状を大変遺憾に思っています。いかなる違法行為も断じて許しません」とコメントしました。また具体的な対策としては「AIを活用して不正ユーザーの特徴や行動パターンを分析し、悪質ユーザーの検知や強制排除を行っています」「年齢確認や本人確認を高度化し、マイナンバーカードによるICチップ認証を業界に先駆けて導入しています」などと説明しています。

最終更新日:2025年2月7日 18:46