秋田県が行政代執行 放置されている小型船の撤去はじまる 男鹿市船川港
県は、所有者に代わって手続きを進める行政代執行によって、男鹿市の船川港に放置されている6隻の小型船の撤去を始めました。
県の行政代執行による船の撤去はこれが初めてです。
北嶋大聖 記者
「男鹿市の船川港です。岸壁のすぐそばには長年放置された船が沈んでしまっています。これから撤去作業が始まります」
男鹿市の船川港に小型船を放置しているのは、秋田市に本店がある秋田湾観光有限会社です。県によりますと2020年7月から6隻が許可なく違法に係留されていて、県からの撤去の要求にも応じていません。
県の担当者
「秋田湾観光有限会社は指定期限までにその義務を履行しませんでした。よって行政代執行法第2条の規定に基づき代執行を行います。」
ほかの船の停泊や通行の妨げとなっていることなどから、県は撤去が必要だと判断しました。
県による行政代執行では初めてとなる船の撤去。
潜水士が海中から船の破損状況を見てクレーンでのつり上げに耐えられるかを確認しながら進められました。しかし、劣化が激しく作業は難航しました。
北嶋記者
「今重機による直接の撤去作業が試みられています。この5年間放置されている間にボロボロに朽ちてしまった船体が今持ち上げられています」
撤去などにかかる費用は1300万円余りです。県は、秋田湾観光有限会社に費用を請求するとともに船の引き取りを求めます。津波や高潮が発生した際には二次被害を引き起こすおそれもある放置船。
県建設部 菊地弘之次長
「この今撤去している船舶は不法にずっと係留がされていたものなので、この作業を通しましてそういった船舶がなくなることをもって、住民の方々の不安も解消されることを期待しております」
県は5日までに6隻の撤去を完了させることにしています。