自転車の“ヘルメット着用”4月1日から“努力義務”に 2000円を補助する自治体も
4月1日から、自転車の全ての利用者にヘルメット着用の努力義務が課されます。警視庁によると、集計期間中の自転車事故による死亡者のうち、約7割が頭部に致命傷を負っているそうです。着用をうながすため、購入時に2000円を補助する自治体も出てきています。
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3月14日、東京・足立区で自転車に乗る人たちを観察すると、“ある共通点”がありました。
記者
「自転車に乗っている方多いんですが、ヘルメットかぶっている人はいませんね」
練馬区でも、ヘルメットをかぶっている人はいませんでした。
この自転車のヘルメット着用は、これまでは13歳未満への努力義務でしたが、4月1日から施行される改正道路交通法では、全ての利用者に拡大されます。
主婦30代
「まったく検討してなかったです。たぶん着けないと思います」
主婦40代
「努力義務か~…。いっそ義務になってくれた方がまだマシな気も。あまり、ヘルメットに対する意識が薄いのが1番ですけど」
会社員40代
「例えば、子ども2人乗せていたりとかしたら、ヘルメット3つっていうのはちょっと難しい」
「ヘルメットは着用しない」という声もある中、以前から着用している人が気にしていたのは――
ヘルメット着用する人(50代)
「転んだり、何が来るかわからないので、危ないのでかぶっています」
ヘルメット着用する人(70代)
「重要だと思います。倒れたら頭打つ可能性あるでしょ」
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人形を使った自転車と車の衝突実験を見ると、自転車が車にぶつかると乗っていた人形は投げ出され、頭から地面にたたきつけられました。また、頭部への衝撃を計測する実験では、ヘルメットを着けていない場合、衝撃が約4倍という結果も出ています。
警視庁によると、実際の事故でも、都内では2017年から2021年までの5年間、自転車事故による死亡者のうち、約7割が頭部に致命傷を負っているということです。
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こうした状況に、全国2500か所以上にある自転車のシェアサービス「ドコモ・バイクシェア」でも、アプリ内でヘルメット着用の安全性を呼びかけています。
警視庁は自転車用のヘルメットを約1万4800個準備し、パトロールなどで自転車に乗る全ての警察官に着用させることを決めました。
都内の自転車店では、4月にむけて売り場面積を拡大していました。
サイクルベースあさひ五反田店 弓削任世店長
「ヘルメットの売り場を広く設けました」
カジュアルな色合いのものや、帽子のようにつばがついたタイプ、内側を2重構造にすることでより衝撃を和らげる効果を期待できるものなど、スポーツタイプ以外の自転車でもかぶりやすいヘルメットを用意していました。去年の同じ月に比べて、ヘルメットが2倍以上売れていて問い合わせも増えているといいます。
サイクルベースあさひ五反田店 弓削任世店長
「(私たちも)ヘルメットがあって、命を守られた機会が非常に多い。お客さまに安全に乗ってもらうために、我々で啓発しています」
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東京・足立区が3月10日から始めたのは――
足立区・交通対策課 長澤友也課長
「自転車のヘルメットを購入する際に、2000円の値引きを受けられるという補助をスタートしています」
区民を対象に、対象店で安全基準を満たした3000円以上のヘルメットを購入した場合、2000円引きになるといいます。この取り組みを行う理由は、去年、区内で発生した1800件以上の人身事故のうち、自転車が関与したものが5割以上を占めていたためです。
足立区・交通対策課 長澤友也課長
「自転車の関与する事故が、一番多いという状況」
区では着用率がまだまだ低いということで、ヘルメットの着用をすすめたいということです。