男子だけのチアリーディング大会 名古屋のチームが難易度マックスの大技で悲願の優勝を狙う!
先月20日、東京で開催された、男子だけのチアリーディング大会「キング オブ チアリーダーズ コンペティション」。今年で5回目を迎えたこの大会で、悲願の優勝を狙う名古屋のチームが圧巻の大技を披露しました!
秘策は“難易度マックスの大技”2つ 絶対王者を「絶対倒す!」
愛知県からこの大会に出場したのは、南山大学の学生を中心に結成する「名古屋スパイダーズ」です。2013年に誕生して以来、名古屋まつりなどのイベントにひっぱりだこで、地元ではすっかりおなじみの存在になりました。そんな彼らの悲願は、王者を倒して優勝すること! ライバルは全国大会4連覇中の絶対王者、早稲田大学の「ショッカーズ」です。
選手たちに意気込みを聞いてみると、「確実に技のレベルは高くなっているんで、大技全部決めれば優勝狙える」「ショッカーズは毎回1位取ってきて、僕たちは倒したいライバル。絶対倒します!」と自信をのぞかせました。
「ショッカーズ」に勝つための秘策は、難易度マックスの大技2つ。1つは、大会では今まで誰も決めたことがない「フル・オープン・フル」。横回転した後に体を大きく広げ、そこからまた横回転を加えるという技です。
そして、もう1つが、選手の上に選手が重なって3層のピラミッドを作り、さらに2人が飛び乗る離れ技「トスアップ2・2・3」。この2つの大技で勝負に出ます。
しかし、難易度が高いだけに、タイミングが合わず失敗することも。果たして、大会で成功させることはできるのでしょうか…。
大技を決めて悲願の優勝を手に入れることができるのか…!?
ついに迎えた大会当日。演技前のウォームアップ会場でも、何度も入念に技の確認をします。練習では不安もあった「トスアップ2・2・3」は調子がよさそうです。このまま良いイメージで本番に望めば、悲願の優勝も見えてきます。
そして、いよいよ「名古屋スパイダーズ」の演技が始まりました。今では競技の一つとなったチアリーディングですが、もともとはスポーツなどを応援することから始まったもの。大会ではチームごとに応援のテーマが求められます。「名古屋スパイダーズ」はトヨタ自動車を応援することで地元愛知をアピールします。
成功すれば大会初となる大技「フル・オープン・フル」は完璧に決まりました! 会場からもどよめきが起こります。
さらに、体力的に厳しい後半であえて挑む技「トスアップ2・2・3」も、2人がサイドから飛び乗ったときに少しぐらつきましたが、なんとか耐えました!
演技終了後、思わず涙があふれる選手たち。
名古屋スパイダーズの選手:
「オレらが出せるすべての力、一番良いのが出せたから、あとは(ライバルの)結果を待つだけ」
続いて覇者「ショッカーズ」が演技を開始。ジャンプの高さなどは、さすが絶対王者ですが、技ではわずかに乱れも見られました。これはもしかしたら…。緊張しながら結果を待ちますが…。
「男子コンペティション部門、第2位は…名古屋スパイダーズ!」
結果は2位。優勝はまたしても「ショッカーズ」となり、残念ながら日本一の夢はおあずけとなってしまいました。実は、技などの個別の点数では1位だったのですが、バク宙で手が床についてしまい減点。わずか0.6ポイント差で敗れてしまったのです。しかし、チーム結成以来、最もチャンピオンを追い詰めた大会となりました。
大会終了後、悔し涙を流しながらも「あと1年あるからがんばろう」と、選手たちは早くも来年のリベンジを誓いました。
名古屋スパイダーズの選手:
「もっとパワーアップして、より高い(レベルの)演技が披露できるようにこれから練習します」
2つの大技が成功しただけに悔しさがにじみますが、すでに彼らは前を向いていました。次の大会こそ、優勝を手にすることができるでしょうか。彼らの戦いはまだまだ続きます!