【ノーベル賞候補】中部大学・山本尚 卓越教授 現代の医薬品合成の礎築く
今年のノーベル物理学賞・化学賞の候補として、中部大学の山本尚(やまもと・ひさし)卓越教授の名前が挙がっています。
山本さんは兵庫県生まれの81歳。京都大学を卒業した後、ハーバード大学や名古屋大学などを経て、現在は中部大学の卓越教授を務めています。
物質同士の反応を活性化する触媒の研究に取り組み、「分子性酸触媒」という触媒に特殊な分子を結合させると、目的の物質を効率的に取り出せることを発見しました。
「分子性酸触媒」は有機化合物を作る際にその骨格の基本となる炭素と炭素の結びつきを自在に組み替えることができ、医薬品開発などに欠かせない基礎技術として世界的に評価されています。
2017年、有機化学の分野で最高の賞とされるロジャー・アダムス賞を受賞し、ノーベル賞への期待が高まっていました。