「車と一緒に沈みながらも・・・」 海に落ちた軽トラから男性救助で表彰
15日、名古屋海上保安部で海上に沈む車から男性を救助したとして1人の男性が感謝状を贈呈されました。
表彰されたのは一宮市に住む会社員・宮崎淳さん(50)。
宮崎さんは4月13日、愛知県知多郡美浜町冨具崎港に同僚と船釣りのため訪れていたところ、軽トラックがスロープを下って徐々に海に入っていくのを目撃したといいます。
軽トラックに乗っていたのは78歳の男性。所有する漁船を船台に揚げようと港に来た際、岸壁の穴に車輪がはまり、その後ハンドル操作を誤ってスロープから海に突っ込んでしまいました。
宮崎さんや周囲にいた人が口々に「お父さん出てきな」などと声をかけましたが、パニックになっていた上に、水圧で車のドアを開けることができず出て来れない男性。
どんどんと車が海没していくのを見て危険だと判断した宮崎さんは真っ先に海中へ入り男性の元へ駆けつけました。
すでに車は海底に足がつかない場所まで沈んでいましたが、車にしがみついて窓から軽トラックに乗っていた男性を引っ張り出し救助しました。
そのときの様子を見ていた宮崎さんの知人は「車と一緒に宮崎さんが沈んでいった風に見えた」と話します。
無事、救助された男性は右膝にかすり傷を負うのみで命に別条はありませんでした。
宮崎さんは今回の受賞をうけ、「自分や子どもも釣りをするので、今後は気を付けようと思う。人の役に立つことができて良かったです」と話していました。