相次ぐ値上げ“ポイント”で乗り切る 国や自治体もポイントサービス導入へ
値上げが相次ぐ中、家計を少しでも助けるためポイントを効率よく貯める「ポイ活」の人気が高まっています。飲食店などだけでなく、国や自治体もお得なポイントサービスに乗り出しています。
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皮の中から熱々の肉汁があふれだすショウロンポウや、焼きギョーザ。横浜中華街にある飲食店では、コロナ禍で落ち込んでいた客が徐々に戻りつつあるといいます。しかし、頭を悩ませていたのが、原材料などの値上がりです。
西遊記 専務取締役・矢崎雅子さん
「油がけっこう上がる、3回くらい値上がり。あと小麦粉も。ちょっと、そろそろ限界なところあるかもしれないですね」
物価高は、店だけではなく、私たちの生活にも大きな影響を及ぼしています。こうした中、横浜市は、市民や事業者への支援策として、ポイントなどを還元する取り組みを行うことを決定しました。その仕組みは――
横浜市経済局商業振興課 宮島大輔課長
「レシートを発行している横浜市内すべての店舗を対象として、 購入金額の最大20%が還元されるキャンペーンです」
必要なのは、スマホのアプリと、期間内に横浜市で購入したレシートです。
横浜市経済局商業振興課 宮島大輔課長
「スマホのレシート投稿アプリで撮影して、これを投稿いただくだけです」
日用品や食料品などは、3000円以上の利用で1日600円までのポイントなどに還元されます。横浜市民を対象に期間は8月下旬から約3か月間を予定していて、最大3万円分が還元されます。
横浜市民
「3万戻ってくるっていうのは大きいですよね。その取り組みは歓迎ですね」
「そんなにたくさん割引あるなら活用したいな」
歓迎する声は、商店街からも上がっています。
西沢金物店 西沢利幸さん
「地元のお客さんは、地元でこういう商店街で買い物して、そういうメリットがある。大変けっこうでありがたいなと思います」
さらに、このキャンペーン、飲食店では横浜市以外の人も利用できるのです。この知らせに飲食店からは――
西遊記 専務取締役・矢崎雅子さん
「神奈川県じゃない人もいらっしゃってくれるからいいことです」
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国も、値上げラッシュを乗り切るこうした取り組みに乗り出しています。
環境省は21日、食とくらしの「グリーンライフ・ポイント」推進事業にイオンモールやNTTドコモなど26の企業や自治体などが参加することを発表しました。早いところでは、8月ごろから、環境に配慮した行動をとった人にポイントが発行されます。
また、節電することでポイントが還元される取り組みも出てきています。
東京電力エナジーパートナーはこの夏初めて、節電によるポイント還元を実施します。ウェブで登録をして対象の時間帯に節電を行えば、1キロワットあたり5ポイントが発行され、ポイントはアマゾンギフト券などに交換できるということです。例えば、エアコンの冷房を27℃から28℃にした場合、1か月あたり約8.4キロワット節電できる計算になります。
猛暑が予想されるこの夏、無理のない範囲で節電をしてほしいということです。