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“統一教会”6回目の記者会見 怒りの声も… “家庭崩壊”訴える男性「ここまでやる?」

2022年10月20日 22:12
“統一教会”6回目の記者会見 怒りの声も… “家庭崩壊”訴える男性「ここまでやる?」

「世界平和統一家庭連合」いわゆる“統一教会”が20日、記者会見を行い、被害者などに謝罪しました。ところが、「教団によって家族が崩壊した」と訴える男性に対して、元妻の映像を会見で流すなど、意見は真っ向から対立しています。会見を見た男性は、怒りをあらわにしました。

     ◇

20日午後2時ごろ、いわゆる“統一教会”による記者会見が開かれました。今回で6度目となる会見は、様々なパフォーマンスが用意されていました。

世界平和統一家庭連合 教会改革推進本部 勅使河原秀行本部長
「『顔を見ていただこう』と思いまして、ここに呼んでおります」

ずらりと並んだのは――

勅使河原秀行本部長
「『宗教2世』と言われる方々の様々な思いを通過してきた一人一人であります」

さらに――

勅使河原秀行本部長
「それでは、VTRよろしくお願いします」

女性信者の映像が流れたのです。

家庭崩壊に追い込まれ、「息子が自殺した」と訴えている元夫は、怒りをあらわにしました。

元妻が”統一教会”信者 橋田達夫さん
「ここまでやる? 家族を。勅使河原ここまでやる?」
「もう、ちょっと電話して教会に。これは許せん!!」

     ◇

勅使河原秀行本部長
「あまりに言っている内容が異なるので、私たちの名誉のためにもですね」

前回の会見から2週間あまり、教団は20日、6度目の会見を開きました。この間、いわゆる“統一教会”を巡って、物議を醸しているのが、次の3つです。

・政府の質問権
・アポなし訪問
・会見中止要請

まず、教団の解散命令の請求につながる可能性もある、政府の「質問権の行使」についてです。

勅使河原秀行本部長
「私どもに来た場合には、誠実に質問に対して対応させていただきます」

勅使河原本部長は「質問権が行使された場合、誠実に対応していく」と述べました。

     ◇

続いて、16日に勅使河原氏自身が行った“アポなし訪問”についてです。

勅使河原秀行本部長
「私が『マスクなしで伺った』とかですね。『圧力をかけに行った』とかありましたけど…」

突然訪問した相手は、高知県に住む橋田達夫さんです。

元妻が”統一教会”信者 橋田達夫さん
「勅使河原なんて、そんなええ格好してもダメだがね。花の一つも持ってこないで」

橋田さんの元妻が信者で、長男は自殺しました。橋田さんは「教団により家庭が崩壊した」と訴えていて、勅使河原氏にアポなし訪問された際、「メディアでの発言を控えるよう要求された」といいます。

会見を見た橋田さんは――

勅使河原秀行本部長
「『できれば、会うにしても1週間後にしてほしい』と、(橋田さんから)お断りがあったんですね」

橋田達夫さん
「ね、断ってます。無理なのにきてますよね」

勅使河原秀行本部長
「私の思いは『とにかく会って、事情やお話を伺わなければいけない』という動機でありました」

橋田達夫さん
「うそ」

勅使河原秀行本部長
「警察が来たので、私はそこを離れて、今度は高知教会で、奥さまとお話をしました。どうも、ご主人のテレビ等でおっしゃっている内容とずいぶん違うと」

すると、会見中に流れたのは、「橋田さんの元妻」と名乗る女性の映像でした。

橋田達夫さん
「ここまでやる? この女、一切生活はできないですよ。人の金も持っていって。ここまでやる? 家族を。勅使河原、ここまでやる?」

「もうちょっと電話して、教会に。これは許せん!! ウソ八百! 自分たちの言い分だけ。橋田家をつぶそうと!」

勅使河原秀行本部長
「真実というのは、当事者しかわからないですよ。当事者しか」

     ◇

最後は、元2世信者の会見で教団が中止を要請した件についてです。

7日、元2世信者の小川さゆりさん(仮名)が会見を行っていたところ、教団から「この会見をすぐに中止するように」というFAXが届きました。

勅使河原秀行本部長
「『FAXに関しては、私は、あれはすべきではなかった』と実際は思っております」

そして、会見場に現れたのは――

勅使河原秀行本部長 
「『宗教2世』と言われる方々の様々な思いを通過してきた一人一人であります。宗教2世に寄り添い、さらなる改革を推進するため、教区長の3分の1を2世牧会者に切り替える方針を決定」

勅使河原氏は「宗教2世に寄り添うため、多くの宗教2世を責任者とする」と発表しました。

この発表を受けて、元2世信者の小川さゆりさん(仮名)は、「『2世たちに寄り添う』という形には全く見えなくて、『2世たちを昇格させてあげたでしょう』と、すごく上から目線にしか聞こえなくて、正直ちょっとあのシーンが一番信じられなかったです。『過去一番、最低な会見だったな』と私は思いました」

教団をめぐる問題は、波紋が広がり続けています。