目のかゆみ・ごろつき 原因は花粉ではなく“まつげダニ”? 対策は…
花粉シーズンに入り、目のかゆみを訴える人も多くなっていますが、その原因は“まつげダニ”の可能性があるかもしれません。“まつげダニ”と花粉症の違いや対策を取材しました。
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ついに花粉シーズンが到来しました。街の人に、花粉症の辛い症状について聞きました。
60代
「目! かゆいのと、かぶれるんです、目のふちが」
20代
「1番つらいのは目のかゆみと鼻ですね、ゴロゴロちくちく」
50代
「目を出したくなるような…点眼薬をばりばりさしてた」
辛いその「目のかゆみ」は、実は花粉じゃなくて、ダニのせいかもしれないんです。
その正体は、“まつげダニ”です。顔にすむダニが、まつげの根元に寄生したものです。
専門医の加治優一医師によると、“まつげダニ”は21歳から60歳で5割以上、61歳から90歳で約7割の人に寄生していて、2人に1人以上に寄生している可能性があるのです。さらに、年齢とともに寄生する人が増える傾向があるといいます。
多くの人は症状が出ることはありませんが、肌の雑菌が増えるなどして“まつげダニ”が増えると、目のかゆみやごろつき、痛みといった症状が出ることもあります。
花粉症と症状が似ていて、医師でも見分けが難しいといいます。
松本眼科 加治優一医師
「診察用の顕微鏡で見ても区別つかないことが多くて、最終的にまつげ抜いてみて初めてわかるって場合も多いです」
さらに、花粉症の治療が、“まつげダニ”の症状を悪化させてしまうおそれもあるといいます。
松本眼科 加治優一医師
「(花粉症の)症状をはやくおさえるためによく使われるのが、ステロイドホルモン剤。漫然と使い続けると、肌の免疫が落ちてきて、まつげ抜いてみると、ダニが10倍くらい増えていたということがある」
ステロイドの副作用で免疫が下がることで雑菌が増加し、“まつげダニ”が活性化する可能性があるといいます。
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このやっかいな“まつげダニ”を防ぐ方法はあるのでしょうか。
東京・渋谷区にある会社「MediProduct」が販売しているのが、まつげの根元や毛穴を洗う専用のシャンプーです。
MediProduct 久保田恵里代表
「目の際まで、まつげも一緒に洗えるシャンプー」
洗顔したあと、まつげの根元の汚れを落とすように優しくマッサージして洗い流します。
MediProduct 久保田恵里代表
「物理的に目の環境を清潔にいたしますので、“まつげダニ”の繁殖を防ぐという意味で効果的」
身近にひそむ“まつげダニ”。見落としがちな目元のケアが大切です。