選手を盗撮から守れ ミズノの赤外線で透けないユニホーム~パリ五輪代表も採用
今年6月、スポーツ用品メーカーのミズノが公開した“赤外線による盗撮を防ぐユニホーム”。パリ五輪に出場するバレーボールや卓球、アーチェリーなどの日本代表のユニホームにも採用されています。
ミズノは「近年、競技会場などにおいて性的な目的で女性アスリートの画像や動画が撮影され、それがインターネットで拡散される被害が各種メディアなどで取り上げられています。特に近年は、可視光カメラだけではなく赤外線カメラを使用し、ユニホームの内側の下着や身体まで盗撮されてしまうといった被害が実際に起きている」と開発の背景を説明しています。
実は20年以上前から赤外線による盗撮を防止する生地の開発に取り組んでいたといいますが、課題となったのはスポーツウェアに求められる機能性との両立。透けを防ぐために生地を分厚くする、金属を吹きかけるなどの方法では、通気性や動きやすさが損なわれるというデメリットも。
新素材のユニホームは生地に特殊な鉱物を練り込み、赤外線を通さずに吸収。その熱で汗を乾かすことで、盗撮防止と通気性を両立させたといいます。
開発担当の田島和弥さんは「盗撮の不安を和らげることで、集中してパフォーマンスできるよう選手をサポートしたい」と話しています。新素材を使ったユニホームは、公式サイトで一般向けの販売も行っているということです。