「燃料デブリ」茨城県内の分析施設に到着 福島第一原発から初めて取り出し
東京電力福島第一原発から初めて取り出された、溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」が茨城県内の分析施設に到着しました。
福島第一原発から7日に初めて取り出された燃料デブリは、12日午後1時過ぎ、輸送容器に4重に入れられ、4トントラックで茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の分析施設に運ばれました。
燃料デブリはメルトダウンした3つの原子炉にあわせて約880トンあると推定されていますが、今回初めて取り出されたのは0.69グラムで耳かき1杯分ほどです。
この一粒のデブリは今後、複数の分析施設に運ばれ、硬さや核物質がどの程度含まれているかなどを調べます。
東電は分析結果を生かし、2030年代に大規模な取り出しを開始するとしていますが、大量のデブリを砕いて運び出す装置の開発や、取り出したものをどこに安全に保管するのかなど、課題は山積しています。