運転再開のめど立たず 落石と衝突で列車脱線 えちぜん鉄道・永平寺勝山線 バス代行輸送で対応
えちぜん鉄道・勝山永平寺線で2日、列車が線路脇の岩に衝突して脱線しました。運転再開のめどは立っておらず、事故があった区間ではバスによる代行輸送が行なわれています。
3日午前7時半ごろ、えちぜん鉄道・勝山駅では、事故の影響で運休となった区間では代行バスを利用する通学・通学客の姿がありました。
■通勤客
「急だったので、びっくりしました」
■福井市から通学
「いつもより乗り換えが多くなり、ちょっと大変でした」
■福井市から通学
「急停車とか、ぶつかったと聞いた。脱線とかを考えると、もし落ちたらとか、崖の方だったと思うので。(乗っていたら)怖いという印象が強かった」
高さ1.7メートル、幅2.7メートルの巨大な岩のそばで、人気アニメのラッピング列車が無残な姿に…。
■地元住民
「こんな酷いことになっているとは電車が傾いているのを見ると」
2日午前5時半ごろ、勝山永平寺線の比島駅付近の線路上で、福井行きの始発列車が線路脇の岩に衝突して脱線し、運転士が軽いけがをしました。この影響で、勝山永平寺線は山王-勝山駅間で運転を見合わせていて、復旧の見通しは立っていません。
■リポート 五十嵐康平記者
「事故があった現場はカーブが終わり直線に入る地点で、辺りには街灯などもなく、暗く見通しが悪かったということです」
国の運輸安全委員会は2日、鉄道事故調査官2人を現地入りさせ、原因究明に乗り出しています。
ところで、勝山永平寺線では4年前の同じ時期にも、線路脇の斜面で土砂崩れが発生しています。
■福井工業大学
「岩石ですから、岩が一体ではなくて、節理という線が入っている。そういう所に隙間があると、そこに水が長い年月をかけて広げていって、今回のような気温の変化で間が凍結すると押し上げられて、岩石を押し上げて重さに耐えきれなくなって落ちていく」
えちぜん鉄道によりますと、現場の状況から落石の撤去にも時間がかかる見込みで、運転再開のめどは立っていません。