断熱性に優れた“動く仮設住宅” 県内メーカーから被災地に向けて出発 なお不足続く住まいの確保へ
能登半島地震から1か月余り。石川県全体の住宅被害は、分かっているだけで6万棟を超えています。被災者の生活再建に欠かせない住まいの確保に向けて、県内で整備していた、いわゆる“動く仮設住宅”が13日、被災地に向けて出発しました。(2月13日)
「ムービングハウス」と呼ばれるコンテナ型の仮設住宅は、木造平屋建てで、浴室やトイレはもちろん、冷暖房や調理設備も完備されていて、断熱性にも優れています。県内で唯一製造している松栄建設では、2月初めから12世帯分の内装工事を進めていました。
■松栄建設 小角裕一常務
「ガラスが3枚ありまして、そのおかげで寒さもしのげるし、暑さも冷房が切れた時に外に逃げない。全国各地どこでも暑さ寒さをしのげるように、通常よりも過度な60ミリ(の断熱材を)使っています。さらに屋根と床に関してはこれが90ミリという厚さ」
最近では、被災地でイチから組み立てるのではなく、あらかじめ整備して現場に運ぶスタイルが増えていて、現場で電気や水道とつなげば、その日のうちに住むことが出来る便利さが魅力です。
■松栄建設 小角裕一常務
「かなり大変なことも多いと思いますが、プライベート空間も守れて、快適に過ごせて、快適に寝れて、その中から次のステップを考えていただきたい」
スピーディーな住まいの確保にも有効な“動く仮設住宅”。今後も被災地での活用が期待されます。