県都のアリーナ計画に暗雲 2027年秋の開業から半年以上遅れる見通し 資材高騰など影響で見直し 福井市「これ以上の追加支援は・・・」 経済界「計画を再検討する」
2027年秋の開業を目指していた福井市中心部のアリーナ計画に、暗雲が立ち込めています。建設主体の経済界は20日、資材高騰などの影響で、再び計画の見直しが必要となり、開業が少なくとも半年以上遅れるとの見通しを明らかにしました。
20日に開かれた福井市議会の特別委員会で、経済界から現在のアリーナ計画を見直す方針が示されました。
■県都みらい創造委員会 梅田憲一委員長
「少しでも建設費用を下げる努力を、今後続けていきたいと思っている。そのためにも、少なくとも半年から1年我々の検討する期間をいただきたい」
2027年秋の開業を目指していた福井市のアリーナ計画は、最大の課題が総額105億円にのぼる建設コストで、これを行政で50億円、民間で55億円を負担する計画でした。
しかし、詳しい事業計画を検討する段階で、資材高騰などでさらにコストがかさむ可能性があることがわかったのです。
市は、これ以上の行政負担には消極的な姿勢を示しました。
■福井市 スポーツ課 山口秀明課長
「民間の資金調達で賄う、補うということと、認識しているので、現時点として市としては、これ以上の追加の支援を考えているものはない。国の交付金を年明け1、2月に申請ができるかというと、そういった状況ではなくなってきたということを認識している。年明けの申請は延期せざるを得ない」
先行きが不透明となったアリーナ計画。経済界はアリーナの必要性について、改めて理解を求めました。
■県都みらい創造委員会 梅田憲一委員長
「きっちりとしたものを、この先充分に検討して(計画を)出して、そして市民県民の皆さんに長く愛されるアリーナを作りあげていくことが、私たちの使命だと思っている」
経済界は民間で調達する予定の55億円については、メドは立っていると説明していて、現在の規模や機能を維持しつつ、これ以上建設費が膨らまないよう検討することにしています。