【特集】若きコーチが名門で奮闘 山田魁人さん(丸岡高校サッカー部出身) 名古屋グランパス・フィジカルコーチ
Jリーグの名門チームで、丸岡高校サッカー部出身の男性がコーチとして活躍しています。選手や監督からの信頼も厚い29歳の若きコーチは選手のコンディションを整え、チームを勝利に導きます。
(2025年2月12日放送「おじゃまっテレ ワイド&ニュース」より)
J1優勝経験もある名門・名古屋グランパス。リーグ開幕に向けて調整に余念がありません。
■リポート 平田航大記者
「名古屋グランパスの練習が始まりました。その選手たちを支えるのは県内出身のコーチです」
坂井市丸岡町出身の山田魁人コーチ(29)。元日本代表の長谷川健太監督をはじめ、楢崎正剛ゴールキーパーコーチや玉田圭司コーチといった名だたる指導陣とともに、4年前から選手の体のケアやウォームアップをサポートする「フィジカルコーチ」を務めています。
■山田コーチの声掛け
「2人1組でスイング入れましょう」
練習中、肩からかけていたのは「タブレット」です。
■名古屋グランパス 山田魁人フィジカルコーチ
「選手全員、背中のところにGPSをつけている。そのデータが僕のタブレットに飛んでくるようになっていて、リアルタイムでこの選手これぐらい走っているとか、これぐらいスプリントしているというのが見える。それをもとに監督と話しながら、練習量の調整や時間の調整をしている」
丸岡高校サッカー部出身の山田コーチ。高校3年の時には県大会優勝を果たしました。
■名古屋グランパス 山田魁人フィジカルコーチ
「プロの選手としてやりたいと思っていたけど、それも難しいと分かるようになって。でも、サッカーには関わっていたかったので指導者になりたいなと」
その後、教員免許を取るために筑波大学に進学。サッカー部に所属しながら、トレーニング論やコーチング論を学びました。元Jリーガーではない山田コーチが選手と接する時に大切にしているのは、準備です。
■名古屋グランパス 山田魁人フィジカルコーチ
「やっぱり、元プロの選手が言う言葉とそうじゃない人が言う言葉は全然違う。僕が説得力を持って選手にそうだなって思わせられるものを用意しておかなきゃいけない。数字で示せるようなものを持っておくのと、解決策になりそうな情報だったり、必要なものをぱっと提示できるように常に準備しておくのは、1年目のころから気を付けてやっていた」
昨シーズン、コーチに就任して初めてのタイトルとなるルヴァンカップを獲得。
■名古屋グランパス 長谷川健太監督
「しっかりと決勝に合わせてコンディションを整えてくれた。本当に山田コーチがいなかったら、優勝できなかったと思う」
ボランチとしてチームを長く支えているベテランもサポートに感謝しています。
■名古屋グランパス 稲垣祥選手
「魁人と会話しない日はない。朝来たらまず魁人に“きょう練習何やるの”とか“きょうここ張ってるな”とか、そういう会話から絶対スタートする。僕個人としては、年齢を重ねてきた中でどう体と向き合っていくかというところでは、魁人の助けなしでは今もプレーできてなかったかなというところがある」
■名古屋グランパス 山田魁人フィジカルコーチ
「リーグ、天皇杯、ルヴァンの優勝を目指してやっているので何、としてでもそこを達成できるようにやっていく。そのためには選手がいい状態でピッチに立つことが大事だと思うので、よりいいコンディション、いいパフォーマンスを出せるように僕も準備していきたい」
国内最高峰の舞台で3大タイトル制覇を目指して選手とともに戦う山田コーチ。今後の夢も話してくれました。
■名古屋グランパス 山田魁人フィジカルコーチ
「最終的には福井に帰って、子どもたちの指導だったり、福井のサッカーのレベルを上げていくことに関わっていきたいと思っている。まだまだ勉強して、福井のサッカーを盛り上げていきたい」