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都市部の「副業人材」が企業の経営課題解決へサポート 人件費抑制 こまめなアドバイスで打開策見出す

2025年2月19日 20:18
都市部の「副業人材」が企業の経営課題解決へサポート 人件費抑制 こまめなアドバイスで打開策見出す
都市部で活躍するプロ人材が「副業」で企業の経営課題解決に協力(18日坂井市春江町)

県内の企業に頼もしい助っ人が登場し、専門知識を生かして経営をサポートしています。ポイントは「副業」。人件費を抑えながらピンポイントで課題の解決策をアドバイスしています。

■コンサルタントがアドバイス
「グーグルフォームを使ってハガキを出した結果が戻ってきたと思うので、これを踏まえて、ガイナ塗装を利用してくれる業者を増やしていければ良いと思う」

坂井市内の塗装会社です。週に1回、30分程度、オンラインで企業経営のコンサルティングを受けています。

■後藤塗装 後藤寿和常務
「やはり個人だと冬とかは仕事が薄くなってくる BtoCというところに限界が見えてくる部分もある BtoB、もう一つ企業向けにもこういう良い材料があるので、PRをしていって、企業向けの経営の柱を作っていきたい」

相談相手を務めるのは愛知県在住で、フリーランスとして活動する個人のコンサルタントです。

■コンサルタント濱田悦宏さん
「この塗装がいかに利用客に喜ばれているかを、後藤塗装としての実績と、今までの活動をしっかり対面で話す機会を持てば、顧客の数は増えていく」

後藤塗装では、濱田さんの提案でこれまでの顧客に満足度アンケートを実施しました。

その結果を元に3月に企業向けに商品の説明会を開く予定です。

坂井市では現在、市内の悩める企業と専門知識を持つ「その道のプロ」とのマッチングを進めていて、10社に活用が広がっています。

■後藤寿和常務
「ノウハウを取り入れていくことで、大きくなっていって、実際の我々の課題が解決できるように広がっていけばいい」

一方、織物メーカー大喜では、独自の技術を生かした、個人向けの新たな商品開発を進めるにあたって、大阪在住のフリーのプロダクトデザイナーと契約しました。

■大喜 山本崚太さん
「こちらは光る織物で、織物は経糸と横糸で構成されている 横糸の部分に特殊な光ファイバーを用いて織っている 元々は自動車の内装材として開発が始まったが、最近は自社商品として何か開発できないかと考えていた」

アドバイスにかかる費用は1か月あたり3万円から4万円程度。

正社員ではなく「副業人材」として契約することで、企業にとっては人件費を抑えられるのもメリットとなっています。

この日は光る繊維の特徴を生かして、テーブルを飾るクロスや、タペストリーとして使う際のデザイン案が紹介されました。

■プロダクトデザイナー 吉澤健太さん
「タペストリーの上の部分を羽にするとか、恐竜の角にするとか、タペストリー自体を恐竜の尻尾になっているとか、恐竜を連想させるものにすると、より面白いオリジナリティあふれるものになっていく」

■山本崚太さん
「織物がこんなものにも使えるんだぞという、先進的な製品を作って、お客さんからこれが本当に織物なのかという驚きを味わってもらいたい」

攻めの経営を模索する県内の中小企業と、都市部の専門職が「副業」という枠組みを使って、二人三脚で課題解決に挑む新たな取り組み。

時代に合わせた雇用スタイルが企業の可能性を広げています。

最終更新日:2025年2月19日 20:18
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