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“エッセル堤”修復始まる 坂井市三国港、国の重要文化財 去年冬の荒波で破損 海開きまでに完了予定

2024年4月22日 18:20
“エッセル堤”修復始まる 坂井市三国港、国の重要文化財 去年冬の荒波で破損 海開きまでに完了予定
上部が破損した防波堤=22日午後1時ごろ、坂井市三国町

荒波の影響で破損した国の重要文化財指定の三国港突堤・通称「エッセル堤」で修復工事が始まりました。県は7月の海開きまでに工事を完了させたいとしています。

エッセル堤は2023年冬、荒波を受け、防波堤上部のコンクリートが約60メートルにわたって破損しました。明治時代に造られた約500メートルの防波堤は、昭和になって全長約900メートルまで延長され、上部は保護のためコンクリートで補強されています。今回破損したのはこの補強部分で、高波が川に入り込まないようにする役割があります。

修復工事は先週から始まっていて、今週からは壊れたコンクリートを重機でつり上げて撤去する作業に取り掛かります。その後、新しいコンクリートの部材を設置しますが、その際、重要文化財を保護するコンクリートとの間に鉄筋を組み込んで、荒波でも壊れないように強化するということです。なお、今回破損した部分は重要文化財には当たらず、修理は県の負担で行われます。

ところで、突堤では釣りが禁止されていて、バリケードと立ち入り禁止の看板が設置されていますが、ビーチ側から侵入する釣り客が後を絶たず、工事が始まると非常に危険なため、県はパトロールを強化し、立ち入らないよう呼び掛けています。去年10月には愛知県の釣り客2人が波にさらわれて海に転落し、死亡する事故も起きています。

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