福井市の住宅にクマ居座る いったいどこから来た? 家の中に約5時間、猟友会が駆除 体長1メートルのメス
18日午前、福井市の住宅にクマが入り込み、およそ5時間にわたって居座ったあと駆除されました。まちなかに突如現れたクマは一体どこから来たのか。周辺住民からは不安と驚きの声が相次ぎました。
■リポート・川島秀成キャスター
「クマが潜んでいるとみられる住宅の前には、機動隊が使う防護盾などが準備されていて、猟友会のメンバーらが行き来しています」
福井市などによりますと、18日午前10時20分ごろ、福井市花堂東の住宅でクマ1頭が目撃されました。この家に住む人から「家にクマが入ってきた」と通報があったもので、住民はすぐに逃げ出してけがなどはありませんでした。
■パトカー巡回呼び掛け
「すぐ近くにクマがいます。ドア、シャッターを閉めて家の中に入ってください」
■近隣住民
「えー!クマ?こんなところに?ここらで出ること自体が前代未聞の話」
「大きい親なのか、子どもなのか分からないけど、いるということはまた来る可能性もあるし怖い」
現場から500メートルほど離れた木田小学校。全校生徒を保護者とともに下校させ、校門前には送迎の車が列を作りました。
■保護者と児童
「びっくりした。緊急メールが入ってクマが出没って。迎えになって急遽来た」
「クマが出没して緊急下校することになったのは初めて」
「まだちょっと実感がない。ただ恐いなって(思う)」
クマが現れたのは、福井市南部の住宅街で、近くには足羽山とつながる八幡山がありますが、県内のクマの生態に詳しい石川県立大学の大井徹特任教授によりますと、この山はクマの生息域ではないとみられ、最も近い生息域は現場から6キロほど離れた一乗谷の周辺だということです。
通行規制が敷かれ、緊張が走る現場。市の職員や猟友会のメンバーらが、おりを設置して警戒にあたること約5時間。
■影リポート・川島秀成アナ
「(銃声音:パン!)時刻は3時14分です。いま非常に大きな音がしました」
警察の指示を受けた猟友会がライフルを2度発砲し、クマを駆除しました。クマは体長1メートルあまりの成獣で、警戒心が強く家の中を動き回っていたということです。
現場となった住宅の隣に住む人は。
■隣の家の住人
「(規制で)4時間くらい(家に入れなかった)。安心した。それこそ夜中カサカサと(音が)したら、飛び起きる」
6月に入ってから17日までのクマの出没件数は、合わせて160件とすでに去年6月の1か月間の2倍近くとなっています。