まさかの展開…法廷を5分で後に 証人尋問で女が語ったこと 争点は”量刑” 旭川高校生殺人
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傍聴券を求める人は初公判を上回り、市民の関心は3日に出廷する被告の女に集まりました。
(旭川市民)「本人がどう語るのかなというのが気になって」
(旭川市民)「聞きたいですね、謝罪の言葉を」
午前10時半。
黒いタートルネックに身を包み、法廷に姿を現したのは内田梨瑚被告です。
犯行を主導したとされる本人が何を話すのか注目されましたがー
(裁判長)「宣誓を拒むと罰金などが科されることになるが」
(内田被告)「(沈黙)」
わずか5分で退廷する事態となりました。
法廷で何があったのでしょうかー
殺人などの罪に問われているのは、当時19歳だった小西優花被告です。
起訴状などによりますと、小西被告は2024年4月、内田梨瑚被告とともに旭川市の神居古潭で、留萌市に住む17歳の女子高校生を橋の欄干に座らせたあと川に転落させ、殺害した罪などに問われています。
3日に開かれた小西被告の3回目の裁判員裁判。
検察の証人として出廷したのは内田被告です。
しかし、思いもよらぬ事態となりました。
(裁判長)「名前は?」
(内田被告)「内田梨瑚です」
(裁判長)「宣誓してください」
(内田被告)「同じ内容の裁判が控えているのでここでは話したくありません」
(裁判長)「正当な理由にならないので、宣誓してください」
(内田被告)「しないです」
裁判長が偽りを述べない旨を誓う“宣誓”を求めましたが、内田被告はこれを拒否。
小西被告と目を合わせることもなく、法廷を後にしました。
その後、検察が読み上げた内田被告の供述調書。
小西被告の言動についてはー
「小西は『やっちゃいますか?』と暴力をふるうことを提案した」
「小西が被害者に『絶対殺す。死ね』と言った」
初公判で小西被告は起訴内容を認めていますが、検察は「内田被告と同等の役割を主体的に果たした」と主張。
一方、弁護側は「積極的ではなく、従属的な関与だった」と主張が対立しています。
内田被告が証言を拒否したなか、裁判の証拠として調書の読み上げを行った検察。
この狙いについて元検事の中村弁護士はー
(元検事 中村浩士弁護士)「検察としては、小西被告が内田被告に無理やりやらされた、やりたくなかった犯行だったという主張をしたときに、小西被告も相応の態度をもってやりたくてやった犯行なんだという印象を植え付けたいという狙いがあると思います」
犯行に対する「量刑」が争点となっている今回の裁判。
4日は被告人質問が予定されていて、小西被告の発言が注目されます。
【内田被告の供述】
3日の法廷では内田被告の証言が得られませんでしたが、検察が証拠として読み上げた捜査段階における内田被告の供述調書によると、事件当時に小西被告が…
・内田被告に「やっちゃいますか?」と暴力を振るうことを提案
・被害者に「絶対殺す。死ね」、内田被告に対して「殺しますよ」と言った
ということです。
一方、小西被告の弁護側は初公判で「従属的な関与だった」と主張しています。
裁判員はこうした証拠から、犯行における小西被告の役割をどう判断するのか。
4日は被告自らが証言する被告人質問が予定されています。