【激撮】サザエ密漁の現場 レジャー感覚で… “不届き者”の海水浴客を検挙 福井市・鮎川海水浴場
福井県内の海岸で、サザエやアワビを狙った密漁が後を絶ちません。ほとんどのケースが、県外の人のレジャー感覚での犯行。その現場をFBCのカメラが捉えました。
新鮮なサザエを網の上でぐつぐつと焼いた“つぼ焼き”。周囲には香ばしい匂いが漂います。
■食べた子ども
「おいし~!!!!」
■食べた人
「本当にコリコリしてて、磯の香りが良い感じ」
お盆シーズンに三国港市場で開かれた「雄島なで漁祭」。伝統の海女による素潜り漁「なで漁」を知ってもらおうと開かれたもので、多くの人でにぎわいました。
■雄島漁業協同組合の海女
「生活がかかっている。安島(あんとう)で獲れるサザエやアワビは、昔からおいしいって言われていて、安島になくてはならないもの」
しかし、海女たちの貴重な収入源を脅かす“不届き者”が後を絶ちません。
■リポート 櫻井幹大記者
「手にはシュノーケルとマスク、ヤスのようなものも持っています」
18日午前、福井市の鮎川海水浴場でFBCが撮影した映像。ラッシュガードに海パン姿の男性が、ポケットの中に手を入れ、貝のようなものを取り出しているのが分かります。さらに何かを拾うかのように、海の中に手を入れる様子も…。
■リポート 櫻井幹大記者
「先ほど潜っていた男性が、福井海上保安署職員の事情聴取を受けています」
男性は40代。滋賀県から海水浴に訪れたもので、サザエ3個を密漁したとして、漁業法違反などの疑いで検挙されました。男性は「獲ってはいけないと知っていた」と話しているということです。
■福井海上保安署 奥和彦署長
「海水浴場や岩場に行くと、アワビやサザエはたくさん目にする。海水浴に訪れて、ちょっと獲る人が多い」
去年、県内で密漁で検挙された人の数は89人。サザエやアワビなどおよそ2400個が被害に遭いました。このうち8割は関西や中京方面など県外の人による犯行で、犯罪の意識は低く、海水浴シーズンのレジャー感覚で行われているといいます。
県内の海岸沿いには、至るところに密漁禁止の看板がありますが、今年も5月以降、密漁が相次いでいます。
■福井海上保安署 奥和彦署長
「少ない量だと罪悪感がないので、ついつい獲ってしまうが、多くの人々で密漁行為をすると非常に多い量になるので、漁業者を悩ませている」
■雄島漁業協同組合の海女
「私たちも(サザエやアワビの)稚貝を入れて、一生懸命頑張っているのに。せっかく育てたアワビなんか獲ってかれると、やっぱり腹が立つ」
密漁行為は海水浴シーズンが終わっても後を絶たないということで、海上保安部ではパトロールを強化していくことにしています。