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4月から風邪が“インフルやコロナと同じ5類”に なぜ今?何が変わる?ギモンを解説

2025年3月31日 9:46
4月から風邪が“インフルやコロナと同じ5類”に なぜ今?何が変わる?ギモンを解説

4月1日を迎えると、新生活が始まる人も多いと思いますが、実は社会のあるルールが変わるんです。

せきやのどの痛みなどの症状を引き起こす「風邪」。この「風邪」が感染症法上「5類」に位置づけられるのです。私たちの生活にはどう影響するのでしょうか。

早咲きの桜が見頃になるなど、本格的な春も近づき、1日からは新年度です。実は4月から私たちにとっても身近な病気「風邪」をめぐって社会的なルールが変わるんです。

厚生労働省は「風邪」の感染症法上の位置づけを4月7日から「5類」にします。「5類」というと、季節性のインフルエンザや新型コロナウイルスと同じ位置づけです。どうしていま、風邪が「5類」となるのでしょうか?

その狙いを感染症に詳しい県立医科大学の山藤教授に聞きました。

■福島県立医科大学 山藤栄一郎教授
「今回、風邪がという理解をされることが多いのですが、ざっくり言うと急性呼吸器感染症と言って、風邪だけではなく、気管支炎や肺炎のような気道の感染症を把握しようというのが一番の目的で、風邪だけを5類にしようという話ではないんです」

今回、5類に分類されるのは「急性呼吸器感染症」と呼ばれるものです。この「急性呼吸器感染症」の中には、一般的な風邪も含まれ、インフルエンザや新型コロナもここに分類されます。

全体の報告数などを把握し、新たな感染症が発生していないか監視するのが狙いなのです。

■福島県立医科大学 山藤栄一郎教授
「皆さん経験があるように、病院あるいはクリニックを受診したとしても、必ずしも病名がつかないことってありますよね。そういったものが流行していても、これまでは流行を把握する術がなかったんです」

5類となることで、気管支炎や肺炎なども報告の対象となり、重症化リスクの把握にもつなげます。一方で、これで私たちの生活が大きく変わるかというと、そうでもないと言います。

■福島県立医科大学 山藤栄一郎教授
「診断されたら何かをしなきゃいけないとか、負担が増えるとか、行動制限とか就業制限とかを求められるということは考えなくてもいいのかなと思います」

感染症法と学校保健安全法は、別の基準であることから、学校や職場の出席停止を求められることも現段階ではないといいます。

■福島県立医科大学 山藤栄一郎教授
「いま流行しているんだということで、自分が感染しないように感染対策を意識したり、そういったところに使えるのではないでしょうか」

最終更新日:2025年3月31日 9:46
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