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遺族を悩ます“デジタル遺品” サブスクやネット銀行口座「解約できない」…トラブル相次ぐ スマホのロック解除、どうすれば?

2024年11月22日 10:24
遺族を悩ます“デジタル遺品” サブスクやネット銀行口座「解約できない」…トラブル相次ぐ スマホのロック解除、どうすれば?

サブスクやネット銀行の口座など、亡くなった人が生前契約していた「デジタル遺品」をめぐるトラブルが相次いでいます。遺族がスマホのロックを解除できず、サービスを解約できないというものです。スマホのパスワードを共有する対策はあるのでしょうか?

■トラブル相次ぐ「デジタル遺品」とは

藤井貴彦キャスター
「月額や年額を支払って商品やサービスを利用するサブスクですが、何か契約されていますか?」

野口啓代(スポーツクライミング五輪銅・『news zero』木曜パートナー)
「しています。動画配信サイトのほか、ウォーターサーバーのお水や化粧品などもサブスクしています」

藤井キャスター
「そのサブスクなどをめぐって、亡くなった人が生前に契約していたものについて、遺族がスマホのロックを解除できずに解約できないというトラブルが相次いでいます」

小栗泉・日本テレビ解説委員長
「こうしたものは『デジタル遺品』と呼ばれ、サブスクのほかにもネット銀行の口座などがあります」

■国民生活センターに聞く…トラブル例

小栗委員長
「国民生活センターにトラブルの具体例を聞きました。夫を亡くした後に夫が契約していたサブスクの請求があり、事業者に問い合わせたものの『IDとパスワードがわからないとすぐには解約できない』と言われたものがあります」

「ほかにも、亡くなった兄がネット銀行で口座を開設していたと聞いていたが、契約先を確認しようにもスマホのロックが解除できず確認できない、といったケースがあります」

■デジタル遺品の対策、街の人は?

小栗委員長
「こうしたデジタル遺品について、街でも聞いてみました」

会社員(24)
「全然考えてなかったです。(もし家族が亡くなってしまったら)えぇ…。どうしようもないですね」

自営業(60)
「(パスワードを)共有しなきゃと思うんですけど、今のところやってません。僕も先が長くないかもしれないので、その辺は考えていきたいです」

会社員(25)
「大震災のときに、ふと自分が死んで(スマホが)開けなくなったらと(考えました)。パスワードを残してあるので、共有できるようにしています」

藤井キャスター
「基本的にパスワードは共有しないものだと思っていますし、いつ死が訪れるかわからないものですから、難しいですよね」

■パスワードは?…相談は年々増加

小栗委員長
「スマホなどのデータ復旧や解析サービスを行っているデジタルデータソリューション株式会社によると、デジタル遺品に関する相談は年々増加しているといいます。そのうちの約8割がスマホやパソコンのロックを解除するパスワードに関する相談だということです」

■パスワードを共有するための対策

藤井キャスター
「何か解決策はあるのでしょうか?」

小栗委員長
「これさえしておけば大丈夫、というシンプルな解決策はなさそうです」

「ただ国民生活センターによると、スマホのロックさえ解除できれば入っているアプリやメールの履歴などから亡くなった方が契約していたサービスがわかるため、最低限スマホのロック解除のパスワードは共有しておくといいとのことでした」

「その方法の1つとして紹介されていたのは、丈夫な紙にパスワードを記入した後、修正テープを2~3回重ねて貼って保管しておくというものです。遺族が、必要なときにコインなどでテープ部分を削ることでパスワードがわかる仕組みです」

「また、パスワードをそのまま書かずに、家族だけがわかる合言葉にする方法もあると紹介されていました」

藤井キャスター
「対策はかなりアナログになりますが、野口さんはどう考えますか?」

野口さん
「夫とパスワードを共有していることは多いですが、正直親のパスワードまでは把握していないですね。最近は定期的にパスワードの変更を求められるサイトも多いので、管理と共有が難しくなってきていると感じます。自分なりの解決策を考えてみたいと思います」

(11月21日『news zero』より)

最終更新日:2024年11月22日 10:24
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