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"統一教会"元信者「電話作戦」告白…与野党「かけもち」も

2022年7月27日 10:26
"統一教会"元信者「電話作戦」告白…与野党「かけもち」も

安倍元首相の銃撃で耳目を集める“統一教会”。元信者が取材に応じ、霊感商法とみられるやり方で高額な宝石や着物を買った経験や、断れなかった選挙ボランティアの実態を明かしました。この元信者は、「二世もたくさん苦しんでいる」と訴えています。

■教団に…7年間で「500万円」

2006年から2013年まで、いわゆる“統一教会”の信者だったという鈴木さん(仮名・38)が、インタビューに応じてくれました。

佐藤梨那アナウンサーに示してくれたのは、宝石です。

鈴木さん
「これは145万円します。『これを買わないと、この先不幸になる』と。『地獄に落ちることになるから、買いなさい』と」

佐藤アナウンサー
「霊感商法と言ってもいいですよね?」

鈴木さん
「そうですね」

小さなつぼもあり、鈴木さんは「このつぼを持っていると、悪霊がたくさん吸い込まれて救われるという教えがある。これは1個3万円します」と言います。

“統一教会”で購入した81万円の着物も見せてくれました。

鈴木さん
「『これを買わないとあなたの先祖は一生霊界で苦しんだまま、地獄にいることになるから』と。着物を作っている会社が“統一教会”の会社なので、だから着物なのです。(この着物は)着ないですね」

7年間で総額約500万円を教団に使ったといいます。

■電話作戦、集会参加…選挙で応援

「“統一教会”とYFWPとUPFという3つの団体に所属しておりました」と鈴木さん。複数の団体をかけもちし、「UPF」と書かれた服も持っていました。UPFは安倍元首相がメッセージを送っていた“統一教会”の友好団体です。政治家との関係について聞きました。

佐藤アナウンサー
「実際に選挙の応援に行かれたことは?」

鈴木さん
「たくさんあります。ボランティアですね。ポスター貼りですとか、決起集会への参加ですとか、あとは電話かけをしたりとか」

教団や友好団体の応援対象は、区議や都議、そして衆参の国会議員にまで及んだといいます。

教団は「組織的に特定の政党や政治家を支援することはない」と主張していますが、鈴木さんは「幹部の命令は絶対だ、という教えがあるので、従わないと地獄に落ちると」と明かします。選挙ボランティアは断れませんでした。

■政治家と教団側のメリットは?

さらに「かけもちとかするんですよ。ライバル同士なのに、2つ応援していましたね」と証言。同じ選挙区で争う自民党候補と、旧民主党の候補を同時に応援していたといいます。

鈴木さん
「両方とも(教団と)親しくなってくれたからだと思います。わざわざ“統一教会”の集会などに来てくれたんです。政治家側のメリットとしては、無償で私たちやるものですからお金もかかりませんし、真面目にやりますし、メリットあったのではないかなと」

「昔から“統一教会”は世の中から非常にたたかれる、批判される宗教ですので、政治家の方と仲良くなれば、見方も世の中変わってくると思うんですよ。そういったメリットが(教団には)あったのではないかと」

■鈴木さん「二度と起きないように」

佐藤アナウンサー
「インタビューに答えてくださった理由は?」

鈴木さん
「(安倍元首相を銃撃した)山上(徹也)容疑者みたいに、親が統一教会員でその子どもの2世というのもたくさん苦しんでいますし、いつかこういった重大な事件が起きるんじゃないかなと(思っていた)」

「世の中の皆さんにこの問題を知っていただいて、ぜひこういったことが二度と起きないようにならないかなと思って」

(7月26日『news zero』より)