去年11月、福岡県宇美町で66歳の男が運転する軽乗用車が高校生など9人をはね、重軽傷を負わせた事故についてです。警察は15日、危険運転致傷の疑いで逮捕した男を現場に立ち会わせ、当時の状況を確認しました。

■児玉 悠一朗記者
「中村容疑者がこれから事故現場へと向かいます。」

15日午後1時半すぎ、捜査員に連れられ車に乗り込んだのは、危険運転致傷の疑いで3月4日に逮捕された中村進容疑者（66）です。

中村容疑者は去年11月、持病のてんかんの影響で運転に支障を及ぼす恐れがあると知りながら軽乗用車を運転し、登校中の高校生など9人をはね、ケガをさせた疑いです。

9人のうち、女子高校生3人は顔や脚を骨折するなどの重傷を負いました。

粕屋警察署を出た中村容疑者は、15日午後2時半ごろ、宇美町の事故現場に到着しました。

■占部晃太朗記者
「中村容疑者が立っているのは、まさに事故が起きた現場です。フードで顔を隠しながら警察官と当時の状況を確認しています。」

捜査員は中村容疑者を立ち会わせ、およそ10分かけて当時の状況を一つ一つ確認しました。

■捜査員
「最終的にはこのブロック塀に当たって止まっています。」
■中村容疑者
「あー。」
■捜査員
「その後のこと、覚えてますか。」
■中村容疑者
「覚えていないです」

中村容疑者は目撃者の証言などから当時、失神状態だったとみられています。

警察の調べに対し容疑を認め、事故原因については「てんかんの発作を起こしたこと」だと話しているということです。

警察は、事故のいきさつや原因についてさらに捜査を進めています。