“キャベツショック”に悲鳴…1玉1000円近く お好み焼き店では“苦肉の策”も…
「キャベツが高すぎる」と、飲食店から“悲鳴”も上がっています。
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17日夜、熱気に満ちていたのは、東京・浅草です。この時期の風物詩「三社祭」が17日から始まりました。日中から気温が下がっても、汗が止まらず、水分補給も欠かせません。
ミルクで水分補給するのは、この日が「神輿(みこし)デビュー」の赤ちゃん。
祖母
「私の孫になるんですけど、一緒に担ごうって。ずっと夢ですよね」
母親
「親子三代、夢がかないました」
多く人が訪れた「三社祭」は、18日(土)、19日(日)も行われる予定です。
「屋台」の定番グルメ「焼きそば」の店で聞かれたのは…
──キャベツ去年と比べどのぐらい高い?
「倍だよ、倍」
「倍じゃきかないね」
──倍じゃきかない?
「倍じゃきかないよ」
焼きそばに欠かせない「キャベツが高すぎる」という声です。
お好み焼きも、悩みの種はキャベツです。
──お好み焼き、全体の何割がキャベツ?
お好み焼き店・店主
「7割くらいあるんじゃないですか? ほぼキャベツです」
「一番高いですね、過去でも。5月に入ってから急にここまで上がってきたので、ちょっと値上げのスピードが速すぎて、戸惑っています」
仕入れに行く様子を撮影してもらうと…
お好み焼き店・店主(都内、17日午後)
「キャベツの売り場です。きのうまではキャベツ1玉980円。金額なんですけど…おっ、1個780円」
「キャベツ買いました! いつも1個150円くらいのキャベツなので、ずいぶん高いなと。200円値下がっても高いなと思います」
いま、キャベツの1キログラムあたりの卸売価格は1年前と比べて約3倍近くに。天候不順などが原因で、“キャベツショック”の影響が広がっています。
このお好み焼き店では、このショックを乗り切るための2つの苦肉の策が。まずは、仕入れてきたキャベツの…
お好み焼き店・店主
「(普段は)外の葉をむしって捨てるんですが、外の葉をきれいに洗って、切って今は使っています。この外の葉かき集めただけでも、キャベツ1個分くらいになるので」
硬さなどから使っていなかった外側の葉も、細かく切って混ぜて使用。さらに、一番人気のランチセットを30円、なくなく値上げ。いずれは元に戻したいといいますが…
お好み焼き店・店主
「キャベツの高騰がすごすぎて、現状値上げせざるを得ない状態です」
“キャベツショック”に振り回されているのは、都内のスーパーも─。
三平ストア新宿店兼 新宿八百屋担当
「税込みで(1玉)818円ですね。だいたい例年は258円くらいですか」
価格は、3倍以上になっているといいます。
三平ストア新宿店兼 新宿八百屋担当
「大打撃ですね。お客さんが買ってくれないと意味ないんで。写真撮って『高いね~』と(言う人はいる)」
すると取材中、実際にキャベツにカメラを向ける客の姿が。話を聞くと、あまりの高さについカメラを向けたといいます。
実は、先月の末にも写真を撮っていて、比べると、1.5倍の価格になっていました。
──野菜は何買いました?
キャベツ買った客
「野菜はキャベツです」
「これだけ高いとね、考えちゃいますね」
キャベツ買わなかった客
「信じられないですよね。800円あったら、ほかの野菜3つ買えますよね」
キャベツの価格はいつ落ち着くのか…? 値札をよく見ると手書きの文字で…
三平ストア新宿店兼 新宿八百屋担当
「『やっとね…少し(下がった)ね…』と。(これから)ちょっとずつ下がってくるんじゃないかなと」
一時期1000円に迫ったことを考えれば、少し下がってきているといいます。
──もし300円くらいに下がったら?
三平ストア新宿店兼 新宿八百屋担当
「書くとしたら『万歳よかったね』と」
農林水産省によると、価格は今がピークで、今後、6月にかけて出荷量が増え、徐々に価格は下がる見通しだということです。
(5月17日放送『news zero』より)