おさまらない物価高に圧迫される家計…。少しでもお得な商品を求めようと足が向かうのは“ワケあり商品販売所”です。手軽な加工品から規格外の野菜、高級パンまで定価で買えば倍以上の値段がつくのにナゼ安いのでしょう？購入客は“ワケあり”の理由にも納得、お得で大満足な様子でした。

■お目当ての餃子“ワケあり”半額

千葉市にある「ぎょうざのたかはし工場直売所」。お得な商品を求めて、お客さんが手に取っていたのは…

お客さん（40代）
「"ワケあり餃子"です。半分くらいの値段で買えますね」

30個入りでおよそ500円の餃子。実は、作る際に皮が破けるなどしてしまった“ワケあり”商品。通常の餃子と同じ量が入っていますが、半額で買えるのです。（薄皮肉餃子定価1080円、ワケあり餃子518円）このワケあり餃子が目当ての人も多く…

お客さん（50代）
「家で食べる分には、味はそのままですし全然気にならない」

物価高の今、定価の"半額"で買えるワケあり商品が家計の味方に。

■野菜高騰 スーパーだと3倍!?

■100円“規格外”野菜を活用

伊波さん家族（母）
「これいいじゃん！これ買おう！」

出会ったのは5人家族の伊波さん一家。

伊波亜由美さん
「助かりますね（野菜）どこも高いので」

子どもの大好物だというにんじんを含め、計4点の“ワケあり野菜” を購入しました。

気になる！班・伊波さん家族
「こんにちは～」

夕食の様子を取材しました。

■家計もうれしい1食500円以下

伊波亜由美さん
「にんじんしりしりと、肉じゃがと、ポテトサラダを作ります」

気になる！班
「このにんじん、割れていますね」

伊波亜由美さん
「全然気にならないですね」

少し芽のあとが目立つじゃがいもも…

伊波亜由美さん
「ここだけ取っちゃえばいいので、全く気にならないです」

肉じゃがなど、ワケあり野菜を使って夕食のおかず3品が完成しました。家族5人分、かかった食費は普段の半分以下だといいます。

ももなちゃん（4）
「かんぺきすぎる」

伊波亜由美さん
「今回は（1食）500円以下です。すごく助かりますね」

■高級パンも工場直売で半額

都内で見つけたのは…

気になる！班
「お店の開店を待つために、たくさんのお客さんが並んでいます」

ここは"高級スーパー"として知られる「紀ノ國屋」の工場直売店（東京・三鷹市）。スーパーに並ぶパンなどの"ワケあり商品"が、定価の半額で買えるというのです。オープンと同時に、パンを大量に買っていくお客さんたち。

お客さん（50代）
「安い！安いね！どういうこと！？」

紀ノ國屋 商品企画チーム／福山柚子さん
「味には問題がないんですけれども、商品の見た目や出荷基準を満たしていないものについて安く出している」

例えば、クリームパンは、中央が少しへこんでしまっているため半額。（クリームパン定価259円、ワケあり120円）メロンパンは、表面の一部が欠けているので、これも半額に。（メロンパン定価238円、ワケあり120円）6枚厚切りの食パンは、「耳」が不ぞろいで気泡が入ったことから、およそ6割引きとなっていました。（イギリスパン定価442円、ワケあり180円）

■ワケありの“ワケ”が知りたい！

初めて訪れたという女性は、買った商品のなかに気になったパンがあったそうで…

お客さん（50代）
「全然“素人目”にはわからなかったので、逆に何が（安い理由）だったんだろうって」

それは定価の半額、120円のレモンパン。（レモンパン定価238円、ワケあり120円）

――ここで問題です。

このレモンパン、見た目や味は通常の商品と同じだといいます。どんなワケがあって半額で売られていたのでしょうか？

■味は一緒なのに…安い“ワケあり”

見た目や味が変わらないレモンパンが、ワケあり（半額）となっていた理由とは？

紀ノ國屋 商品企画チーム／福山柚子さん
「出荷基準を満たした製品ではあるんですけど、注文より多く作ったものを余った分として販売しております」

各店舗からの注文に対し確実に対応するため、数に少し余裕をもって作っているというパン。ただ、菓子パン類の消費期限は2～3日のものが多く、商品を売り切るために半額にしていたのです。※製造状況によりパンの種類は異なる

――正解は「多く製造して余ったパンだから」でした。

開店から2時間ほどで完売することもあるという“ワケありパン”。店は、午前中の来店をおすすめしています。

（4月23日『news every.』より）