【独自】「首が絞まる」手足と首をチェーンで縛られ監禁・暴行 バスケ部の当時の上級生らを提訴へ 1年以上たっても学校の調査結果は示されず 福岡
去年、福岡市の私立中学校のバスケットボール部で当時1年の男子生徒がチェーンで縛られ暴行された事件です。男子生徒は暴行に関わった部員に対し31日、損害賠償を求める訴えを起こすことを決めました。
この事件は去年9月、福岡市の私立中学校で当時1年の男子生徒が所属するバスケットボール部の練習後、体育館の控え室で上級生3人から手足や首を鉄製のチェーンで縛られて監禁された上、暴行を受けたものです。
暴行のきっかけは、同級生の部員が「男子生徒が練習をさぼっていた」というウソを部内に広めたことでした。
男子生徒は暴行した上級生3人ときっかけを作った同級生の合わせて4人に対し31日、損害賠償を求めて福岡地裁に訴えを起こします。
チェーンは、国旗掲揚のために体育館に保管されていたうちの3本が使われたといいます。
訴えによりますと、上級生から手足や首にチェーンをきつく巻きつけられた男子生徒は「首が絞まる」。そう訴えましたが、暴行を受けた上、さらにきつく縛られました。
その後、電気を消して真っ暗にされた室内で平手打ちされ、顔面に全治10日から2週間のケガをしました。
事件のあと、登校できなくなった男子生徒は転校を余儀なくされ、今もPTSD=心的外傷後ストレス障害の通院治療を続けています。
男子生徒の両親は「被害者である息子が日常を奪われ今も苦しんでいるのに、加害者達の生活は奪われず恵まれた環境でバスケットボールができるのが悔しくてたまりません」と苦しい胸の内を語りました。
その上で「息子や私たちに寄り添った対応があれば、今のこの苦しみも少しは違ったと思います。関わった全員が反省した上で、謝罪をしてほしいです」と話しました。
この事件について、学校側はいじめの重大事態として独自の調査委員会を立ち上げています。しかし、事件から1年以上たった今も調査結果は示されず両親は不信感を持っています。
学校側はFBSの取材に対し「取材には応じない」としています。