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【課題】下水管の破損による道路陥没は福岡でも発生 耐用年数とされる50年を超えるものも 対策は

2025年1月30日 18:54
【課題】下水管の破損による道路陥没は福岡でも発生 耐用年数とされる50年を超えるものも 対策は
埼玉県

28日に埼玉県八潮市の道路が陥没しトラックが転落した事故は、下水管の破損が原因とみられています。福岡県内でも下水管の破損が原因の事故が起きていて、管理や補修のあり方が課題となっています。

北九州市の武内市長は30日の定例会見で、下水管の緊急点検について言及しました。

■武内市長
「北九州市内に該当する下水道はないという状況です。」

埼玉県八潮市で、2トントラック1台が転落した道路陥没事故では、道路の下に埋められた下水管の破損が原因とみられています。このため、国土交通省は全国の下水道管理者に対し、緊急点検を要請しました。

直径が2メートル以上など、事故の原因となった下水管と同規模のものが対象で、北九州市のほか、福岡県、福岡市も点検の対象に該当するものはないとしています。

ただ、北九州市では、全体の2割にあたるおよそ1000キロの下水管が、耐用年数とされる50年を超えています。

2018年には北九州市門司区で、下水管の破損が原因で道路陥没事故が起きました。市によりますと、下水管が原因で発生した道路の陥没は、この10年、毎年2件程度発生しているということです。

■武内市長
「今後も、計画的に(点検を)しっかりやっていくと同時に、新技術の導入なども組み合わせて、リスクが限りなくゼロになるようしっかりと点検・維持・補修をやっていきたいと思います。」

福岡県が管理している下水管では、全体の1割を超える29.3キロが耐用年数の50年を迎えるといいます。

県は5年に1度のペースで下水管の点検を行っているほか、老朽化が認められた場合は水道管の内側を樹脂でコーティングするなどの処置を行っているということです。

また、久留米市は市民に安心して生活してもらうために31日、独自に下水道管に対する緊急点検を実施するとしています。

普段、目に触れない地中深くにある下水管。同様の事故を未然に防ぐために、点検や管理、補修のあり方を改めて考え直す時期が来ているのかもしれません。

最終更新日:2025年1月30日 18:55
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