日鉄呉跡地活用 防衛省が施設配置の最終案を公表 広島・呉市
日本製鉄呉地区の跡地の活用について防衛省は日本製鉄、広島県、呉市との4者協議で“複合防衛拠点”の施設配置の最終案を明らかにしました。
4者協議は今回で3回目となります。
日本製鉄呉地区の跡地を巡っては、防衛省が「多機能な複合防衛拠点」を整備する考えを示し、日本製鉄に対して土地の一括購入に向けた交渉を進めています。
■中国四国防衛局 有賀元宏企画部長
「山を削って造成された場所は地盤の安定性が高いと見込まれるため、民間企業誘致エリアを配置しました」
協議では跡地を12エリアに分けた最終の配置案が示されました。入り口付近には、防衛装備品に関連する企業の誘致や研究施設を整備。
南部には水上・水中ドローンを製造する施設のほか、近隣住民も利用できる運動場と体育館をつくります。また、火薬庫の整備場所も明らかになりました。
火薬庫については、呉市の大麗女島にある既存の弾薬庫を拡大することで、整備面積を小さくすることが説明されました。
■防衛省 地方協力局 村井勝総務課長
「活動基盤の一つとして火薬庫は必要。火薬庫は数棟程度に収まる必要最小限な規模にすることはできたと思う」
■呉市 阿原亨副市長
「我々のお願いをある程度聞き入れていただいたものになっていると受け取っている」
一方、県は雇用や地域経済への影響について説明が不足しているとしました。
■広島県 玉井優子副知事
「雇用を含めて地域にどういう影響があるのか、将来性をどう考えればいいのかまだわからない。丁寧な説明を続けていただくことを改めて要望させていただいた」
防衛省は近く詳しい協議の内容をホームページで公表するとしています。
(2025年3月31日放送)