高校生が描く「原爆の絵」が完成 広島・基町高校
原爆投下からまもなく79年です。被爆者の証言をもとに高校生が毎年制作している「原爆の絵」が完成しました。
広島市中区の基町高校で「原爆の絵」16作品が披露されました。生徒が被爆者から聞き取った体験をもとに、絵を描く取り組みは2007年から続いています。ことしは、16人の生徒が7人の被爆者の証言をもとに制作しました。
爆心地から逃れるように歩く人々・・・。広島市内の自宅で被爆した女性が家の前で見た光景が描かれています。
■生徒に証言した被爆者・石橋紀久子さん
「あの時の情景がどうしても浮かぶんです。胸が苦しくなります。とても感動しましたけど悲しい絵です」
■基町高校2年・中原雅さん
「証言者さんがいなくなっても伝え続けていけるような作品になったらいいなと思います」
一方、広島市役所では、平和公園の「原爆供養塔」に納められている遺骨の名簿を全国の自治体などに発送する作業が始まりました。「原爆供養塔」に眠る約7万人の遺骨のうち、813人は名前などが分かっていながら引き取り手がありません。
■広島市 原爆被害対策部調査課 黒田信幸 課長補佐
「一人でも二人でも多くの方の目にとまることを願って発送しています」
名簿は来月12日から掲示されます。
《2024年6月28日放送》