17回で約9万円の利益 増永熊本県議が公務宿泊でコロナ禍の県旅行支援事業を利用
増永慎一郎熊本県議会議員が公務で熊本市に宿泊した際、宿泊料の支給があるにも関わらず、県の旅行支援事業を利用して約9万円の利益を得ていたことがわかりました。
熊本県議会では、議会出席のため熊本市外から訪れた議員に1泊1万3300円の宿泊料が支給されます。上益城郡区選出の増永慎一郎県議が、この支給に加えて2021年10月から翌年12月まで、コロナ禍に実施された県の旅行支援事業「くまもと再発見の旅」を利用していたことがわかりました。
17回の利用で、割り引かれた実費と支給された宿泊料との差額やクーポンなどあわせて約9万円の利益を得ていたということです。
議会事務局は、議員から個別に問い合わせがあった場合には公務での利用は自粛するよう求めていました。
■増永慎一郎県議
「自分の認識が甘かったと思っています。出張旅費をもらっている立場を頭の片隅にきちんと置いておかなければいけなかったと反省しています」
増永県議は、クーポン分は県に返還し、割り引き分は選挙区外への寄付を検討するとしています。
政治学が専門の伊藤洋典熊本大学教授は、「直ちに違法とまでは言えないが、“重複受給”ととらえられかねない行為で適切ではない」と指摘しています。