阿蘇市が農事組合法人に支払った損害賠償金などについて、熊本地裁は市に対し、8359万円の支払いを佐藤市長に求めるよう命じました。

農事組合法人の牛舎建設をめぐっては、市が2018年3月に国の補助金の交付を取り消したのは違法だとして、その後、法人が損害賠償を求めて提訴しました。熊本地裁は2021年5月「手続きは違法だ」として、市に7200万円余りの賠償を命じ、市は遅延損害金を含む8359万円あまりを法人に支払いました。

これを受けておととし3月、市民団体が市が支払った損害賠償金などを市長に請求するよう求める住民訴訟を熊本地裁に起こしました。

6日の判決で、熊本地裁の品川英基裁判長は瑕疵がないにも関わらず国の補助金交付を取り消したなどとして、8359万円余りの支払いを佐藤市長に求めるよう市に命じました。

■原告の市民団体・松嶋桂一代表
「妥当というかこれからは、もうきちっと法令に則った財政運営をしてほしい」

阿蘇市の佐藤義興市長は、「判決文の内容を確認しておりませんが、残念でなりません。内容を精査し今後の対応を検討します」とコメントしています。