熊本市が西消防署を移転方針 中央区米屋町から西区池上地区へ
熊本市は、老朽化対策やアクセス改善のため中央区にある西消防署を移転する方針です。12日の熊本市議会常任委員会で、熊本市は準備費用273万円を計上することを説明しました。
熊本市は、5つの行政区それぞれに1つの消防署がある体制を目指しています。現在の西消防署は中央区にありますが、中央区には中央消防署があります。また、西消防署が築35年と老朽化が進んでいることや、管轄する西区の特に西側で火災が起きた場合、対応に時間かかることが課題となっていました。
熊本市は、中央区米屋町にある西消防署を、約2.4キロ西の西区池上地区に移転することにしています。近くに西回りバイパスや西環状道路、万日山トンネルがあり、交通の利便性が高まるとしています。
熊本市は12日の市議会総務委員会で、12月議会の一般会計補正予算案に準備費用273万円を計上することを説明しました。委員からは、熊本地震の際に支援にあたる自衛隊などの待機場所がなかったことから、防災の拠点として十分な敷地を確保することなどが要望されました。熊本市は2030年度をめどに建設を始め、2032年度の運用開始を目指します。
また、築41年と老朽化していて、高潮の際には最大7メートル浸水するおそれがある西消防署の小島出張所を移転させる方針も報告されました。熊本市は大規模改修も検討しましたが、仮庁舎の建設費用がかかり、土地の確保が困難だということです。西区の西武市民センター跡が移転候補地で、2027年度の運用開始を目指すということです。