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でんでんむしが「ウソだぜ詐欺だぜ金出すな」巧妙化する電話での詐欺防止へ県警の対策

2024年7月16日 19:47
でんでんむしが「ウソだぜ詐欺だぜ金出すな」巧妙化する電話での詐欺防止へ県警の対策
熊本県警「でんでんむし隊」

電話で親族や公共機関の職員などを名乗って信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取る詐欺のことを、熊本県警は「電話で『お金』詐欺」として注意を呼びかけています。

熊本県内では去年1年間に104件の「電話で『お金』詐欺」が確認され、被害総額は2億7700万円あまりにのぼっています。統計を取り始めた2019年以降、最も多くなりました。

今年入ってからも5月末時点で28件発生していて、被害額はすでに去年の半分以上の1億5730万円となっています。こうした中、未然に被害を防ごうという取り組みを取材しました。

今年5月、熊本市の民家を2人の男性が訪れました。詐欺の電話(でんわ)にでない(でん)で、無視(むし)する対策(たいさく)を担う…その名も『でんでんむし隊』のメンバー、西井浩介さんと瀬河清信さんです。2人は熊本県警の元警察官で、今は県防犯協会の職員です。県警が今年4月に任命しました。

この日訪れたのは、熊本市で1人暮らしをしている86歳の上村美智子さんの家です。

(2人)
「娘さんのご依頼で録音機の設置に参りましたので、よろしくお願いします」

『でんでんむし隊』は、県内に住む65歳以上の高齢者がいる世帯から依頼があれば、防犯機能付きの電話機や自動通話録音機を無料で貸し出し・設置します。電話がかかってきた時に相手に通話を録音する旨を自動的に通知する機能があり、被害を防ぐ効果があるとしています。設置作業は3分ほどで終わりました。

■上村美智子さん(86)
「設置に時間かかるかと思ったら、本当に簡単に設置できた。録音できるなら安心して過ごせます」

また県警は、県内の家電量販店で防犯機能付きの電話機や自動通話録音機を購入した場合、最大5000円分のギフトカードを補助するキャンペーンを16日から始めました。

■でんでんむし隊 西井浩介さん
「高齢者は自ら動くのが難しい部分があるので、周りの方みんなで犯罪を防ぐという形で声をかけてほしい」

被害を少しでも減らしたい。地道な取り組みが続きます。

【スタジオ】
去年、被害にあった人の多くは、「だまされない自信があった」と話しているということです。詐欺の電話は、いつ誰にかかってくるかわかりません。本人が気をつけるのはもちろん、ご家族など周りの方からも注意喚起をお願いします。

『でんでんむし隊』よる電話機と録音機の貸し出しについての問い合わせ電話番号は096-243-3088です。
16日から始まった県警のキャンペーンについては、「熊本県警 防犯電話機購入支援キャンペーン」で検索ください。

熊本県民テレビのニュース