警察などを装って熊本市の74歳の男性に電話をかけ、現金1000万円をだまし取ろうとしたとして12日、男2人が逮捕されました。

詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、千葉県千葉市の自称パート従業員･吉次秀生容疑者(44)と神奈川県横浜市の無職･間中利之容疑者(54)です。

熊本東警察署によりますと、2人は複数の人物と共謀し、10月1日から12日にかけて熊本市に住む74歳の男性に警察などを装って電話をかけ、｢あなたの口座から反社会勢力の口座に資金が流れている。実行犯は逮捕した。あなたにも逮捕状が出ている。口座に入っているお金の番号を確認したいので、全額おろしてほしい｣とうそをつき、現金1000万円をだまし取ろうとした疑いがもたれています。その際、通信アプリのメッセージに偽の警察手帳や逮捕状などを添付していたということです。

不審に思った男性が警察に相談し、張り込んでいた警察官が12日、現金を受け取りに来た吉次容疑者を現行犯逮捕しました。また、近くで不審な動きをしていた間中容疑者に職務質問をしその後、逮捕しました。吉次容疑者は受け子役、間中容疑者は受け子の見張り役だったとみられるということです。

警察は｢捜査に支障がある｣として2人の認否を明らかにしていませんが、背後に全国的に活動する詐欺グループがあるとみて、他に関わった人物について捜査しています。