【台風10号】停電や倒木…熊本への影響 31日の交通機関や商業施設はどうなる
■緒方大樹記者(29日)
「午前9時過ぎの人吉市です。時折ぐっと押し出されるような風が吹いています」
ゆっくりと九州を北上した台風10号。県内全域が風速25メートル以上の暴風域に入り、あさぎり町の伊勢皇大神宮では高さ10メートルを超える柏の木が倒れる被害が。
■近くに住む人
「この木はすごく大きくて立派だったので、倒れたって知って、鳥居もなかったのですごくびっくりしました」
さらに、大津町では走行中の車に木が倒れフロントガラスが割れました。
熊本県によりますと、台風の影響で八代市で80代の女性が風にあおられ転倒するなど6人がけがをしました。
さらに、風で電線が切れ停電も発生しました。
■宮澤圭太アナウンサー(29日)
「天草市の旅館の中です。1時間ほど停電が続いていて、エレベーターのボタンもつかないようになっています」
■天草市の住民
「電気が全くつかない。防災無線でさえ役に立たない」
九州電力によりますと、30日午後5時半現在も180戸が停電しています。
県内ほとんどの地域に大雨警報が出され、玉名市の境川などで一時、氾濫危険水位を超えました。
球磨村では、電線に倒木がかかって電柱を倒し、村道が通行止めに。一時、39世帯が孤立しました(現在は解除)。
農作物への被害も心配されましたが…。
■JAたまな荒尾梨部会 尾上光洋部会長
「結果的には、台風の勢力が弱まってくれたので非常に助かりましたよね」
出火を控えた荒尾市のナシ園では、大きな被害は確認されませんでした。
一方、交通機関には大きな影響が。JR九州をはじめ鉄道各社は30日も運転を見合わせました。
■シンガポールからの観光客(熊本駅)
「なんらかの電車が動いてないか確認するために駅に来ました。この2日間はホテルを転々として、電車が動くのを待っています」
台風が過ぎ、29日は閑散としていた繁華街。30日は…。
■山本紗英子アナウンサー
「正午過ぎの下通アーケードです。商業施設などシャッターが下りたままの店もありますが、急きょ営業を決めた店もあります」
■ドラッグストア店主
「本来はお昼くらいに開店できるかなと思っていたが、朝は普通の日と変わらなかったので通常通り営業しました」
街中に少しずつ日常が戻り始めています。
■福岡の大学生
Qきのうは?
「熊本の名産物を食べたいと思っていたが、あいにくカップラーメンになりました。これからおいしいお店を見つけて楽しもうと思います」
【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
けがをされた方もいるほか、倒木などで各地に被害が出た中で、特に交通機関や商業施設への影響が大きかったですね。今後の予定です。
≪交通機関≫
■鉄道
▽JR九州
点検で安全が確認されれば、31日に新幹線と普通列車の運転を再開
しかし、豊肥線と三角線の一部で31日も始発から運転を見合わせ
▽熊本電鉄 ▽くま川鉄道
すでに運転を再開
▽熊本市電 ▽肥薩おれんじ鉄道
31日始発から運転再開
▽南阿蘇鉄道
安全点検で問題がなければ、31日始発から運転再開予定
■バス
県内5つのバス会社は、31日始発から運行再開の予定
■空の便
30日午後6現在、熊本空港を発着する多くの便が欠航
31日も一部の便の欠航が決定
■高速道路
県内の通行止めはすべて解除
≪商業施設≫
▼アミュプラザくまもと
30日は一部で営業を再開
31日からは通常営業。
▼鶴屋百貨店 ▼サクラマチくまもと ▼COCOSA
31日から営業再開予定
▼ゆめマート ▼イオン ▼マックスバリュ ▼鮮ど市場
31日からは全ての店舗で営業再開
詳しくは、それぞれのホームページなどを確認してください。