カキの実の始末重要 クマ対策シンポ 富山
今年度、県内の平野部でクマの出没や被害が相次いだことを受けて富山市で23日、地域住民が専門家とともに対策を考えるシンポジウムが開かれました。
このシンポジウムは、県自然博物園ねいの里がクマが大量出没した年度に開いていて、2019年度以来2回目です。
今年度、県内でのクマの出没は10月と11月あわせて433件で、前の年度の同じ時期と比べると15倍以上となりました。この10年では2019年度に次いで2番目に多くなっています。
シンポジウムには、クマ対策に取り組もうとする自治会の関係者などおよそ80人が参加し、専門家から対策を学びました。
ねいの里の赤座久明さんは、クマを平野部へ寄せ付けないためには庭のカキの実を放置しないことが特に有効だと話しました。
赤座さん
「28個体の胃の内容物を調べたらカキが65パーセント、3頭に2頭がカキ食いです。カキの実狙いが彼ら(クマ)の里へ出る動機の中心になっている」
また立山町が今年度から始めたクマ対策のクラウドファンディングも紹介されました。
集まった寄付金はカキの木の伐採や里山の整備など人とクマの住み分けを目指す取り組みに使われます。