株価暴落から急上昇 影響は 終値ベースで過去最大の上げ幅に
5日の「歴史的な株価暴落」から一転、市場は6日、「歴史的な株価上昇」となりました。まれに見る大きな値動きに驚きや衝撃を受けたという街の声がある一方で、富山県内市場関係者からは冷静な見方が広がっています。
株投資をしている人
「どうしようもなかろう。静観しているだけ。ショックだけど、私だけじゃない」
「上がる、上がると言われていた中の、いきなりドカーンと来た感じ。利益はなにもない。高い時買っているから損」
「評価額が半分ぐらいにはなってますけど…」
「すぐ売るつもりはないし、長い目で見ていこうと思っています。日本の経済は先行き心配ですね」
6日の東京株式市場は、午前中から全面高の展開となって日経平均株価は大幅に反発しました。5日の終値からの上げ幅は一時3400円を超え、結局6日の終値は5日に比べ3217円4銭高い3万4675円46銭でした。終値ベースで過去最大の上げ幅です。
地元証券会社の関係者は、今回の大幅な値動きについて。
しん証券さかもと 奥ノ坊誠 執行役員
「特に60代70代のあのメインの投資家の方々につきましては、また来たかというような形の、冷静なご対応していただいてるっていうことがあるかなと。アベノミクス以来、2012年13年の頃からですね、多少の下げはあれど、一貫して上昇相場が続いております。そのシナリオは、崩れてないんではないかというふうに感じられます」
ほくほくTT証券 梶谷英治社長
「一言でいうと、過剰にマーケットが反応した。一番ベースとなる企業の業績は悪くないですし、アメリカの景気の減速感が果たしてどの程度なのか、今後いろんな指標をみていく必要がある」
アメリカの景気減速への懸念と急激な円高が要因とされる今回の株価の急落。投資をする人からはこんな声も。
「だいぶ損をしている感じはするんですけど、NISAは1日、2日で運用するものではないので、あんまり深く考えないようにしています」
2024年新たに「新NISA制度」も始まり、「投資」が一般に広がりを見せてきた中で起きた今回の事態。顧客への対応について証券会社は。
ほくほくTT証券 梶谷英治社長
「積立NISAは長期分散。長期でならすとそんなに大きな変動はないし、そういう面では心配しなくていい。一喜一憂する必要はない」
北陸経済研究所 藤沢和弘部長
「相場がそれだけNISAで広がっちゃったと。いいことなんですけれども、上げてきたエネルギーだったんですが、それがある意味逆回転すると一気にまた下がっちゃう。ということで結構パニックで売られたものも多かったんじゃないかなと」
北陸経済研究所の藤沢和弘さんは、富山を含む北陸の企業にとっては円相場の動向も重要だと指摘します。
北陸経済研究所 藤沢和弘部長
「北陸なんて日本の縮図というか、製造業が強いところですから、輸出関連も比率が多いので、円高方面にいくと企業業績としてはマイナスになっていく可能性があるので。中小も含めて、厳しい所は出てくるかなというのが1つと、そうはいいながら、円が高く振れることによって、輸入してきている原材料が安くなってくる可能性があります。そういう点では中小企業とか家計についてはプラスにいく部分もこれから出てくるだろうと」
今週はあと営業日が3日残っています。そのあとは3連休ですから、投資家がどう動き、相場がどう動くのか日本の株価は今週、重要な局面を迎えています。