熊本のボランティアが見た能登の現状 被災経験者だからわかる”課題”
被災経験者だからこそ分かる、能登半島地震の“ある課題”が見えていたようです。
けさ、志賀町のボランティアセンターに集まっていた、熊本県から来たボランティアメンバー。
2016年の熊本地震で全国から受けた支援への“恩返し”の思いで、能登に来たと言います。
きょうは9人が志賀町久喜の住宅で家財の搬出などを行いました。
依頼者 :
「2階に大きなタンスがあって茶箱も5,6個かと思ったら10個出てきた」
「いま見たら空っぽになっていてほっとした」
「助かりますよね、ボランティアさん、ありがとうの一言」
熊本ライオンズクラブ・有川誠さん:
「まだボランティアの数が少ないように感じるからもっと全国から支援が増えていけば」
熊本からのメンバーは、5日間、自費で金沢市内に宿泊して、志賀町に通うということですが、能登半島地震では、こうした長期にわたるボランティア活動は少ないのが現状です。県は今週月曜日、穴水町にベースキャンプを設置するなど、受け入れ態勢も少しずつ整いつつあります。
しかし、被災地までのアクセスの難しさもあり、これまでに、能登を訪れたボランティアの数は熊本地震の2か月後と比べて、わずか6%にとどまっているのです。
「おいしい」
「水が来ないので、毎日」
「水ですね、戦いは」
地震発生からあすで2か月。
被災者の「困りごと」に寄り添い続けるために、課題は残されたままです。
こうしたなか、大きな被害があった輪島市はきょう、来年度の当初予算案を発表しました。
高齢者施設が被災し、利用者を受け入れられないことから、市立輪島病院の病床の一部を要介護者を受け入れる「介護医療院」として運用します。
また、市内6つの小学校では、現在、輪島高校の校舎で授業を行っていますが4月以降は、市内の公共施設を利用するほか河井小学校のグラウンドに建設される仮校舎については2学期から運用するとしています。